本番直前体験談(4)

今日は「エール編」です。彼からのアドバイスはこれで終わりです。

受験には人によって様々な思い入れがあると思います。「あの大学に行きたい」というのはもちろん、「誰かのためにも受かりたい」とか、「あいつには死んでも負けたくないから受かりたい」とか、あるいは「この受験の成功をもってして今までのふがいない自分と決別したい」とか…同じ「目指せ第一志望合格」にもそれぞれの何かがあると思います。

それでも、きっと自分の周りには自分よりも成績が良い友達がいたり、受験会場では受験生の数の多さに「こんな人数のうちの上位一部になんてなれるわけない」と何かと弱気になりやすいのではないでしょうか。だけど、最初に述べたように受験に対する思い入れは一人一人多種多様です。それを相対化して比較するなんて、もとより無理な話なんです。したがってこの時期に必要な精神は、周りとは一線を画し自分だけを見ることだと思います。まさに超然主義であるべきなんです。

落ちたときのことを考えると恐いのは誰でも一緒です。落ちて周りに嘲笑されることを恐れる受験生は結構います。だけど、当事者でも無く苦労も知らないような人間、そんな人間、あなたにとって重要な存在でしょうか。果たしてそんな人間がこれから長い自分の人生に於いて重要なファクターになりうるのでしょうか。そう考えると、そんなちんけで些細な存在に自分の精神や本番のパフォーマンスまで害されるなんて、すごく、馬鹿馬鹿しいことだと思いませんか?

厳しい現実ですが、受験は不条理です。それに結果が求められます。合格そのものが目標になってしまっている受験生的思考もちょっとどうかなと個人的には思います。でも、あとになって大学受験という時期が自分の人生にあって本当に良かったと思える時が必ず来ます。あともう少しです。残りの時間、自分に悔いのないよう頑張ってください。どうかみなさんが悔いのない受験結果が残せますように。