先日、僕の授業を取っていない人から質問メールがありました。
紹介します。
<Kさん>
はじめましてっ。直接先生の授業を受けたわけではないのですが日本史関連のホームページをまわっていたところ先生のところのホームページに目が止まり拝見させていただきましたっ。1つ質問を受けてもらいたいのですがよろしくお願いしますっ。自分は今政治史中心で勉強しています。大体マーチの政治史関連の問題では大体ミスしないのですが文化史・テーマ史にまだ手がいっていません。文化史は最近近世までかなりやったのでなんとかいけるのですがっ。、テーマ史ってやっぱしもうやっていかないとかなり危ないカンジですかっ.,?かなり不安なんですけれどもっ.,,
<石黒>
まず、最初にこちらから質問させてください。
1 お名前は?
2 学校・予備校などの学習環境は?
3 志望校は?
4 主に使用している教材は?
よろしくお願いいたします。
<Kさん>
いきなり質問してしまい申し訳ありませんでした、 Kと申しますっ。予備校は東進ハイスクールに毎日いっています。個別の学習ルームみたいなところがあるのでそこで勉強しています、今3年なんですけど志望校は早稲田大学です。今使ってる参考書は日本史100題のテーマまでの70題を3週しましたので攻める日本史近現代をやっております。しかしこの問題で結構わかんないところが多くてかなり心配になってきました・・ 昨日質問させていただいたテーマ史についてっ。よろしくおねがいすます。
<石黒>
東進で日本史の授業を受けているなら、
その先生に相談してみた方がいいようにも思いますが、
とりあえず「日本史100題」については、
だいぶ前のブログに次の文章を書きました。
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一方、問題集で出会った単語は微妙ですね。とくに、Z会の『日本史100題』など、入試問題ではなく、出版社が独自に作った問題だった場合、「それ、ほんとに入試に出るんですか?」って言いたくなります。そもそも「なんでそんな問題集やってんだ?」って話もありますが。Z会のブランド戦略にハマってませんか?
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正直な話、僕自身も問題集を出しており、
それには自信を持っているので、
逆に他の方が出されている問題集については、
何とも言いようがありません。
入試出題データにもとづいて作られている問題集の方が、
よいと思いませんか?
また、テーマ史問題を心配しているようですが、
どういう授業を受講しているかで話が全然変わってきます。
先生によっては、通史の中で全部を説明しきっていないために、
テーマ史の学習で補う必要があるかもしれません。
単純な話、問題を解いてみればわかるんじゃないでしょうか?
ただし、使っている問題集が入試問題でなかった場合は、
いくら解いてみたところで何も参考にならないと思いますが。
それから、問題集を3週やったというような話がありましたが、
これまただいぶ前のブログで書きました。
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時々、日本史の学習法を説いているサイトや掲示板がありますが、
△△先生の書いてる「○×○×」って問題集を、
最低3回はくり返しやる!
なーんてことが書いてあるのを見ると、
「同じ問題集をくり返しやるなんて自己満足だろ?」って思います。
問題が解けなかったのは、なぜなのかと考えると、
そのことを学習したことがないか、
学習したはずなのに覚えていないかのどちらかのはずです。
ならば、自分の学習のモトである40面ノートに戻るべきです。
そして、次の1・2のどちらかをすべきでしょう。
1 問われた内容がノートにない → 書き足す。
2 問われた内容がノートにある → 自分の頭をたたく。
冗談です。2の場合は覚え直すマークをつけましょう
(ポストイットなどでも可)。
解けなかった問題を、もう一回やり直すなんてのは、
「その問題さえできるようになればいい」という甘い考え、
いわば「逃げ」です。
実際は、できなかった内容の周辺を、
きちんと覚えきれていないのですから。
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K君の場合は、40面ノートはありませんが、
何かしら覚えるためのモトがあると思います。
それをベースにした方がよいのではないですか?
そして、気になったことがあります。
過去問は解いているのでしょうか?
早稲田をめざすなら過去問を解いて、
その厳しさを実感するべきだと思います。
健闘を祈ります。
問題集を中心に勉強している人を見ると、
「おいおい、それで網羅したつもりかよ?」ってつっこみたくなります。
たーっくさん用語をGETしたつもりでも、
問題を解けば解くほど、見知らぬ単語が問われてることを知って、
途方に暮れるんですよ。
これは入試問題をたくさん解かないとわからないかもしれません。
「だったら用語集をやればいいじゃん!」
って思った人、その通りです。
用語集を全部覚えれば大丈夫ですよ。覚えられればね。
もっとも、用語集にない単語も問われますが……。
というわけで、僕がめざすのは、
問題集に出てきた単語だけを拾うのでもなく、
かといって、用語集を全部覚えるわけでもない。
早慶上智で9割取れる知識量を提供する授業なんです。
基本は、政治史をまとめた40面ノートと16面の文化史プリント。
これをベースに、オプションの講座や講習などで、
細かい知識をおぎないましょう。
表題の質問にもどってみると、
テーマ史は夏期・冬期の講習で理解するのがよいでしょう。
40面ノートや文化史プリントなどのベースができている人にとっては、
流れをたどり直すことと、新たな知識を少し追加するだけの作業です。
通常授業を取っている人には、
「今はテーマ史のことなんて考えなくてイイ」とお答えします。
ただし、講習までにベースができていないと、
講習で聴くテーマ史の講義は非常に苦しむ時間となります。
あわてて先取りするのもソン。
のろのろ遅れてしまうのもソン。
要領よく受験勉強を進めてください。