昨年の途中まで通年授業を受けていたのですが、今年は別の予備校で1学期を過ごしていた方から、質問メールをいただきました。
<Xさん>
一学期の部分は読むだけ日本史とワセヨビの問題集でたいしょできますか? あとワセヨビででるとこプラスを受講できないのですが、先生の通販教材はどれを購入すればよいでしょうか?予算はいくらでもOKです。
<石黒>
1学期の部分は昨年のノートがあると良いのですが、いかがでしょうか。内容的には『読むだけ日本史(1)』とワセヨビの問題集だけでは、早稲田には届きません。『難関大用語集解』や『どこでも史料問題』をお勧めします。『あるある正誤問題』なども良いと思います。そして2学期については、通年授業を受講するなら、『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』で補ってください。『聴くだけ日本史−内閣編−』も有効だと思います。また、基本的な話として、文化史の学習がおろそかになっていると思います。こちらは『でる日講義−とことん文化史−』が良いでしょう。
2学期からの受講生は、どうしても出遅れがちになります。もちろん要領のいい人なら、それでも十分早慶に届くのですが、残念ながらそういう人の割合は非常に少ないのが現実です。定番の注意ではありますが、次の点をクリアすることがカギでしょう。
(1)一刻も早く入試の水準を知り、そのものさしで授業を聴く。
(2)1学期部分の内容を、出題のポイントをつかみながら習得する。
そして、早慶レベルを狙う人なら、ハイレベルな問題をどのようにして解いていくかにも、気を配らなければなりません。そのための時間が夏の早慶大向けの講習だったのですが、その重要さは実際に受講してみないとわからないかもしれません。そして皮肉なことに、そこに気づかない人こそ、受験センスのない人であることが多いのです……。
ついでに、早慶大向けの講習をやりながら思ったことを伝えます。今年はオリンピックの年だったので、思いついたのですが、大会本番で、自己ベストを出せないどころか、まさかの失敗をしてしまう選手が結構いますよね?これって入試でも同じだと思いませんか?本番で8割を取りたいのなら過去問では8割5分、8割5分取りたいのなら、過去問では9割正解しておくべきでしょう。じゃあ本番で9割取りたいのなら?さすがに9割5分の正解率は難しいでしょうね。そこで必要になってくるのが、ノーミスを成し遂げるチカラなんです。普段の過去問を解く時に、自分に厳しくあたっているでしょうか?過去問や模試で間違えると、何かと言いわけをする人がいますが、そういう‘ぬるいタイプの人’は‘ノーミスな人’にはなれません。オリンピックの勝者からは、自己に対する厳しさを学ぶべきです。