高校の先生からの質問

derutoko.comの教材は先生がたにもお使いいただいています。そのため先生がたとやりとりすることが時々あります。先日、沖縄の先生から質問をいただきました。

<Xさん>
沖縄のXです。以前、ネットで教材を購入したものです。実は、お尋ねしたいことが2点あります。

一つ目は、平安後期に登場する知行国に関することですが、知行国とは朝廷(院)から一国の支配権を与えられた国のことでしょうか? 例えは良くないかもしれませんが現代風にいえば、47の都道府県のうち、ある一つの県を国から与えられたということですか。

二つ目は、日本史の学習についてですが、ご存知の通り、日本史の範囲は広範囲にわたっております。したがって旧石器時代から現代まで順を追って地道に学習したほうがよろしいのでしょうか?それとも、原始・古代の学習と並行して近現代史も一緒に学習したほうが早く歴史を習得することが可能でしょうか。
 御多忙のところ、申し訳ございませんがぜひお教え願いませんでしょうか。宜しくお願いします。

<石黒>
Xさん、こんにちは。

知行国はそれで正しいです。
学習の順序については、どちらも一長一短があるかと思います。
順を追って学習したほうが、前の時代との流れで説明できるため理解しやすいです。ただし、学校などではとかく授業が遅れがちで、後半がかけ足になってしまうという恐れがあります。
同時並行で2つの範囲をやっていけば、そうした恐れはなくなりますし、私大文系の生徒などは科目が少ないので、日本史を二つに分けることで飽きることが少なくなる可能性があります。和食ばかりを食べ続けるより、和食と洋食を両方食べていく方が楽しいというような意味です。ただし、近現代を説明し始める際に江戸幕府の仕組みや弱点を説明しないと、幕府が滅ぶ理由が理解できません。この点は結構めんどうかと思います。

ちなみに高校の中には、近現代を先にやり終えてから原始にもどるというカリキュラムを取っているところもあります。わりと神奈川県に多いですね。関東圏の私大では近現代の出題比率が高いせいかもしれません。

結局のところ「早く歴史を習得させられるか否か」は授業の順序ではなく、講師の力量しだいかと思います。とかく話が長くなったり、同じ言葉を何度も繰り返してしまったり、「えー」などの言葉を頻繁に挟むクセがあったり、雑談で授業を脱線したり……など、よけいなことに時間をとられてしまいがちだからです。講師としては「短時間でわかりやすく一定の範囲を説明しきる」という能力を磨くべきだと常々思っています。

でる日講義