高卒生ならではの落とし穴

今日は、昨年の現役クラスの通年受講生で、今年は独学するという方からの質問を紹介します。高卒生のみなさんは、これを読んで高卒生ならではの落とし穴に気づいてください。

<Yさん>
こんにちは、昨年藤沢校で石黒先生の通年授業を受講していたYと申します。(以前字が似ているとメールをしたことのある者です)早慶が全滅してしまい、早稲田を目指してもう一度受験することにしました。今は町田校に通っています(ワセヨビとかなり迷ったのですが諸事情により)ので、日本史は受講していません。とりあえずクラス分けで上にはなったのですが、それでも周りの人はなんかぬるく見えます(ただ、自分もそうだから落ちたんだと反省し、痛感しました)。
そこで今年は日本史は通年授業の分は録音と教材、そして講習などを藤沢で受講することにしようと思います。とりあえず3月からとことん文化史を購入させて頂いて頑張っています。文化史の苦手意識は消え去るほどすばらしいものでした!塾でも授業が始まった様なので、政治史ももうやろうと思うのですが、その際のペースなどをご教授して頂けると幸いです。
ちなみに昨年日本史は先生のおかげで夏までぬるかった私でもかなり伸びました。喋ったり書いたり聞いたり、その中でも特に聴覚を使った学習はやはり絶大だと思います。今年は更にそれを生かし極端に出来ない英語を得意科目にしたいと思います。(苦手→得意は努力次第でよくある様なので)長くなりましたが、返信よろしくお願いいたします。

<石黒>
政治史のペースはもっとも遅くて昨年通りということでしょう。それを前倒しするのは良いのですが、急ぎすぎて質の伴わない学習になっても意味がありません。また、前倒しすると模試の順位は上がって当然です。勘違いしてうぬぼれることがないように注意が必要です。基本的に昨年も河合塾に通っていたのですから、単に昨年の延長ではたいした伸びは期待できません。抜本的な変革が必要です。それが明確に描けていればよいのですが、いかがでしょうか。

<Yさん>
お忙しい中ありがとうございます。政治史は昨年より少しだけ前倒しする形をとろうと思います。模試に関しては全くという訳ではないのですが、あくまで「今の自分の実力で、”この形式の問題だとどのぐらいの位置にいるか”を確認できるもの」として、日本史は、昨年一応全範囲は通しているけど、今年やったところさえ出来ていればいいかなというぐらいに考えてるのですが…僕は、昨年から正誤問題が弱点となっています。基本的にじっくり考えるタイプなので、難しいものは丁寧にやれば正解(又は絞り込む)ことが出来るのですが、センターの様な形式にはあっさり引っ掛かってしまいます。(結果満点を目指していたセンターは9割程でした)今年は正確かつ丁寧に解けるようになる為に、昨年少ないと感じていた問題演習の数を大幅に増やそうと思っています。正誤に限らず覚えたものをアウトプットする機会は多い方が定着率がいいですよね。ただそれだけにならないようバランスは上手く計画するようにします。偉人がたくさんいらっしゃるので、その中で今の自分を改革するやり方を見つけていこうと思います。

<石黒>
模試の話ですが、現役生はもちろん高卒生でも未習範囲が出題されるとそこでは得点できないのに対し、前倒し学習している人は得点できるのです。しかしだからといって入試本番でも優位に立てるかというとそうではありません。なぜなら彼らが追いついてくるからです。たとえば11月くらいに行われる模試では、戦後の範囲が出ます。そこは前倒し学習の人だけが正解できるわけです。でも遅れてる人たちも2月には解けるようになっていますから、11月の模試では遅れてる人たちより10~20点は高くて当然ということです。高卒生には入試直前の下剋上が起こりにくいのです。

それから「変革」の話ですが、日本史についてだけでなく受験全体のことを考える必要があります。それは学習計画だけでなく、生活そのものの変革をするくらいの方が良いでしょう。ブログをさかのぼってもらえばたくさんの例が出ています。坊主にする人、携帯をやめた人、友達と連絡を絶つ人、お昼を一人で食べる人、好きなものを段ボールに封印する人……。人にもよりますがY君は、大決断をして自分に厳しくしないと成果を出せないタイプではないかと推測します。

難関大用語集解

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