河合塾での今年度の最後の講座は「早慶大日本史テスト」でした。
6つの大問を60分で解くわけですが、
時間切れで解き終わらない人が結構いたようです。
最難関大学だとこういうことがよくあります。
「解き方」を身につけていないとイタイですね。
未見史料問題や正誤問題、論述問題……、
それぞれの大学の特性に合わせた対策が必要です。
今日は、まさにその特性が現れたといっていい問題について紹介します。
この問題についての質問です。
問 文中の空欄5に関する説明(1)~(5)としてあきらかに歴史的事実でないものはどれか。
上智大学のある場所は紀尾井町というけれど,この辺は江戸時代には( 5 )の三藩の屋敷があったね。
(1) このうち2つの藩は,いわゆる御三家として,徳川氏一門からなる親藩の中核を構成した。
(2) このうち一つの藩の藩主は,幕末に大老として日米修好通商条約に調印した。
(3) このうち一つの藩の藩主は,幕末に反射炉を建造し,造船所・ガラス工場を建設して雄藩として政局に発言力を強めることに成功した。
(4) 将軍家定の跡継ぎをめぐって対立が起き,このうち一つの藩の藩主の子で,一橋家を継いだ慶喜はしりぞけられ,もう一方の幼年の藩主が跡継ぎに決定した。
(5) 将軍家継のあと,家康以来の宗家が途絶えたため,このうち一つの藩から藩主が将軍となった。
<Sさん>
こんばんは。夜分遅くすみません。河合の南浦和で授業をうけていたSです。直前講習でも、よろしくお願いします*ところで、上智経営の2004年の□2の空欄5なのですが、答えを導き出せませんでした。どのように考えれば良いのでしょうか。ちなみに、わたしの第一志望は慶應で、文と経済を受けるのですが、経済では、政経に及んでいる記述問題を重視せず、それ以外を重視してよいのでしょうか。冬期やこちらのブログでも慶應経済の記述について話題が出ていましたが、不安に感じたので質問しました。
<石黒>
上智大のある紀尾井町の地名の由来から解きます。
紀伊藩・尾張藩・井伊家(彦根藩)と。
上智ファンなら解けるかもしれませんね。
それから慶應経済の論述ですが、
万全体制の人は「政経」の教科書を読んでたりします。
以前には、現役時代に政経選択で浪人して日本史に転向した人が、
慶應経済に受かって行きました。
その時はASEANが出題されて、彼は書けたそうです。
もっともマーク部分も94%くらい取れていましたが。
この時期からだと、「政経」まで手を回す余裕はないでしょうね。
ただし、論述の配点の高い文学部も受けるということですから、
論述問題の対策自体はかなりやっておく必要があると思います。
<Sさん>
ありがとうございます!!!!紀尾井ってそういう意味だったんですか!初耳です!!はい、文学部のために、以前ブログで先輩が紹介されていたZ会の論述は使っていますが、できるだけ経済も過去問10年分やる中で出てきたら政経も見てみようと思います。できる限りがんばります!!
derutoko.com の上智対策教材に
『上智対策コンプリート・ミッション』があります。
当然、上記のことにも触れています。
もっともそれは、上の問題とはまた別の問題の解説中です。
直前期にはこうした大学別の精密な対策にも手を回したいのですが、
情報を持っていない人には何もできません。
外部生の多い予備校でこうした特性をバンバンしゃべると、
そのオタクぶりに唖然とするのか、
フリーズしてしまっている人が見受けられます。
ただし、通年授業を受けてきた人には総集編的な講座なのです。
学習が不十分な人にはキツイでしょうが、
最善を尽くすのみだと思います。