正解へのプロセスを意識している受験生

早稲田大学の問題には、本当に解けない難問も存在しますが、
時期や意味を考えると答えが浮き上がってくる問題があります。
深く考えない受験生や講師が、
「こんなの悪問だ!」と斬り捨てることがあるため、
そこで得点できると大きな点差がついて、合格できます。
明治大学の正誤問題にもそうした問題はあって、
MARCHのなかでも「さすが明治は違うな」と思わせます。
最近は、受験生全体の思考力が低下していると言われているので、
「考えて解く」ことを養うのは、大きなアドバンテージとなります。

そうしたことを常に意識している通年受講生から質問をいただきました。

<Gさん>
先生こんばんは。近現代外交経済史の経済史編が最高でした。非常にわかりやすかったです。まとめプリントが完成した後、ノート復元に戻った時の感動は強烈でした。話は本題に変わるのですが、今回は過去問の事で質問のメールをしました。94年の早稲田政経の記述の問題からなのですが『ニ・ニ六事件に関係があったとの容疑で軍法会議に問われた皇道派の陸軍大将は誰か』と言う問題なんです。僕は皇道派と言う条件から、荒木、相沢、真崎に絞り、陸軍大将なんて聞かれ方は習ってないと思ったので、相沢なら永田を殺した事、真崎なら教育総監罷免で来るはずだと思い、可能性が一番高いのは荒木だと思ったのですが答えは真崎でした。これは陸軍大将をヒントに答える問題なのでしょうか?正解に到達する正しいポイントがあれば教えて下さい。宜しくお願いします。

<石黒>
経済史の理解が一段と深まったようで何よりです。
近現代の醍醐味のうち、最終ステージは経済史だと思います。
さて、二・二六事件ですが、これは難しい問題でした。
相沢三郎は格が下なので、それで除外してほしいのですが、
荒木・真崎については同レベルなので、単に
「真崎甚三郎が二・二六事件の黒幕と考えられていた」
と知っていなければ無理でした。
普通の問題では、
北一輝らが理論的指導者だったことが出される程度なので、
この問題はさすがに解けなくてもかまいません。
まあ戦争オタクは解けるでしょうが、
Eランク用語なので気にしないでください。

<Gさん>
ご解答ありがとうございます。そうでしたか。厳しい問題ですね。完全にやられました。難問ではあっても、考える事は大事だと思っているのでまた1つ良い経験になりました。本番受ける入試で難問に出会った時、せっかく受験料を払っているのに考えるのをやめて偶然に解答を任せるなんて勿体ないですから許される限り、演習講座の利用や知識の整理に取り組み解答のための知恵を鍛えたいと思います。余談ですが、先日の早大模試で日本史で5位を取りました。1位を狙ってたのでかなり悔しいです。とは言っても上にいる残りの人達が先生の生徒でなければ、確実に追い越せると思っているので、この不満と悔しさをノート復元にぶつけようと思います。友達に流されずに先生の授業を選んで良かったです。裸の王様の家来になるとこでした。冬期も宜しくお願いします!!

この「周囲に流されない」ことも、難関大合格には重要です。
なぜなら、人と同じだったら、突出することはできないからです。
凡人では早慶には届かないのです。

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