慶應大経済学部で焦らされるグラフ問題

先日、長野県の受験生から質問メールをいただきました。

<Wさん>
慶應経済第一志望なのですが、でる日講義経済外交近代史編は対応してるでしょうか?細かいグラフや数値など資料があるでしょうか?基本的な流れなどは大体掴んだのですがグラフの問題が苦手で困っているのですが 長文失礼しました。

<石黒>
『でる日講義−経済・外交史(近現代)−』のテキストには、
グラフ問題は含まれておりません。
グラフ・表の問題は
『でる日講義−アラカルト−』でおこなっています。
もっとも慶應大経済学部の問題は、
グラフを覚えておいて解くものは少なめです。
慶應経済の問題は、
『でる日講義−経済・外交史−』で講義しているような、
経済史の内容を理解しておいて、
そのうえで見たことのないグラフでも読解して解いていくわけです。
そういう意味では、経済史を理解することが第1ステップで、
その後に、
グラフ問題をどう解くかを知ることが第2ステップとなります。
ただし、慶應大経済学部は「日本史」というわりには、
「政経」に属する内容がたくさん出されています。
また、今年の問題で言えば、大問2の問12などは常識で解く問題です。
その点は悪しからずご了承ください。
ご自身に不足しているものがどちらかなのかをお考えの上で、
教材をお選びください。

<Wさん>
ご丁寧にありがとうございました。参考になりました。でわ独自で政経の教科書や資料は読んどいた方がいいですよね?あと、きたえる論述とどこでも史料はしっかりやっておいた方がいいですよね?何度もすいません。

<石黒>
慶應経済を第一志望としているなら、
政経の教科書にも手を出したいですね。
グラフ問題は一見難しそうに見えて、
読解すれば8割以上は正解できることを、
くれぐれも念頭に置いて解くようにしてください。
戦後のできごとは、かなり最近のものまで
内閣や年代を丁寧に覚えておく必要があります。
史料・論述対策も、もちろん必須です。
よろしければ『どこでも史料問題』
『きたえる論述』をお使いください。

上記のやりとりに出てくる2010年慶應大経済学部の大問2は、
12月に行う「日本史道場」のテキストに採用したところでした。
パズルのように考えて答えを導きだすことを、
実際の生解説でお見せしたいと思うのです。
derutoko.com の日本史道場のページには、
ハーフサイズ模試を解説しているところの映像が出ています。
(パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ。)
もっとも、これはちょっと冗談のような解説で、
考えて答えを導き出しているわけではありません。
誤解なきようにお願いします。

ところで金曜日にワセヨビで、
ちょうど慶應経済学部を志望している高卒生女子と話をしました。
2008年に出されていた蘭学者の系図穴埋め問題が、
全部正解できてしまったとのことでした。
系図は覚えずに! です。
ワセヨビの文化史講義を受講していたり、
『でる日講義−とことん文化史−』をやっている人なら、
系図なんて覚えてなくても解けるのですよ。
何でもかんでも丸暗記するものだと思っていると、
とんでもなく遠回りすることになります。
効率よく学習して、英語に時間を回してくださいね。
受験日本史では系図問題が出されますが、
本当に覚えなければならない系図は、2つだけなのですよ。