『読むだけ日本史』の著者である僕自身が言うのもなんですが、
受験生というのは、どうしても、
「これだけ勉強すれば大丈夫!」という甘いコトバに誘われがちです。
受験にかぎらず人生においても、
「これさえあれば安心」なんてことはありえません。
それでも何かにすがってしまうというのは本能なんでしょうね。
何かに従属して保護してもらえれば、
自分で何も考える必要がなくなってラクだからなのかもしれません。
日本史受験界に君臨する「これだけやれば大丈夫!」ナンバーワンは、
山川出版の教科書でしょう。
その幻想を生みだしたのは一体誰なんでしょうね?
マーケティング的に「うまい」としか言いようがありません。
先日もそれを再認識するメールをいただきました。
<Sさん>
こんばんは。他塾に通っている者です。マーチを考えてます。石黒先生の参考書は評判が高く、何冊か購入を考えています。質問があるのですがよろしいでしょうか? 先生の塾生はいわゆる「40面ノート」を使うだけで山川の教科書は使わないのですか?
<石黒>
参考書をご希望とのこと、ありがとうございます。
山川の教科書は論述対策のためには必要ですが、
それ以外の目的で使うことはめったにありません。
なぜなら入試問題作成者の中には、
山川出版の教科書を嫌う人もいるほどで、
入試と直結しているわけではないからです。
当方の教材と山川の教科書とを比較していただければ、
その意味がよくわかるかと思います。
というわけで、用語に慣れるための予習には、
『読むだけ日本史(1)(2)』が最適なので、
通年授業の受講生の方には、読まなくても良いとすら思っています。
いっぽうで、ワセヨビの通年受講生から、こんなメールもいただきました。
<Gさん>
(前略)ちなみに早プレは学習範囲で9割でした。満点とれた問題だっただけに悔しいです。敗因はやはり問題文への不注意でした。僕が昔通っていた予備校の日本史生徒が、テスト中フリーズしてるのが可笑しくて仕方なかったです。40面ノートは最強ですね。2学期が楽しみです。
彼はノートの脳内復元ができる人です。
夏期講習のときに話を聞いたのですが、
数分で一面が復元できる境地にまで至っているようです。
正確な時間をメモすれば良かったですね。
なんでも、最初は「そんなことできるのか?」と半信半疑だったのに、
がんばっていたらいつの間にかできるようになってしまったそうです。
僕自身も今、脳内復元をしながら文庫本の原稿を書いています。
もっとも、こちらは「数分」ではなかなか進みませんが。