単純暗記では解けない問題(1)

河合塾の冬期講習「総合日本史演習(発展)」は、
やはり藤沢も南浦和も抽選だったようです。
かなりの方が抽選漏れとなってしまったと思いますが、
今年は近現代の「経済・外交史」の映像教材が間に合わず、
申しわけありません。
沖縄・北海道史・女性史などについては、
『でる日講義−アラカルト−』をどうぞ。
講習と違って時間制限がない分、すみずみまで講義していますし、
地図・グラフ問題も映像で解説しています。

そして現在、前近代の経済・外交史を作成中です。
まさに今、テキストの問題解説を執筆中なので、
今日は2008年早稲田大学人間科学部の問題を紹介して
終わりにします。

 頃年の間,不課は増益し課丁は損減す。郡司等の撫養,方に乖き,課口損減し,姦詐多端にして,不課益増す。授田の日,虚に不課と注し,多く膏腴の上地を請い,差科の時,課役を規避して,常に死逃の欺妄を称す。(中略)今宜しく所部の百姓の国中に浮宕するものを検括し,厳に捉搦を加え,妄死逃走して除帳の輩を勘注せしむべし。
問 史料は785(延暦四)年に出された官符の一部で,後にある法令集に収められた。その法令集はどれか,1つ選べ。もし該当するものがなければ,カをマークせよ。
ア 令集解  イ 養老律令  ウ 類聚三代格  エ 延喜格式
オ 日本三代実録

解説は明日