『難関大用語集解』編集日記(6)

実はとんだ災難に襲われていました。
編集スタッフの一人が事務所から帰る途中で転んでしまい、
編集作業用のノートパソコンが壊れてしまったのです。
そのせいで編集作業をそのスタッフの自宅で行うことができなくなり、
作業が遅れてしまったのです。
そのうえ、事務所で遅くまで根を詰めていたせいで、
40度の熱を出すほど体調を崩してしまいました。
僕自身も睡眠不足状態が続いていて、
授業中にフラついたりしていましたが、
『難関大』ってタイトルが、こちらに降ってきちゃったか……
とすら思いました。

それでも、なんとかルビ(ふりがな)と太字の設定は終わり、
目次や各章の扉、索引などもほぼできあがりました。
ルビはやや多めにふってあります。
これは正しい読みを必要とする大学があるからなのですが、
実は、この本を先生方が利用されることを意識してのことです。
受験生の場合は少しくらい読みを間違えて覚えてもいいのですが、
声に出して講義をする立場の先生方の場合は、
正しい読みを知っていないと困ってしまいます。
その辺がテキトーな先生もいらっしゃるようですが、
本書はハイレベルな用語を扱っているので、
よけいにわかりやすくしておかないと、と考えました。
最近は学校や塾の先生方に、
derutoko.com 教材を使っていただいていることが、
非常に多くなっているのです。恐縮に感じています。

また、索引の作成作業も大変なことになりました。
オタクな用語を網羅している参考書ですから、
辞書のように使われることもあるだろうと思って用語を拾ったら、
1300語を越えてしまったのです。
索引だけで12ページにもなってしまいました。

それから、中身は全部で11章あるのですが、
章扉の左のページが白紙になることが多いことがわかりました。
その白紙がもったいないなあと思っていたら、スタッフの一人が、
「未見史料入れたらどうですか?」と案を出してきたのです。
これは良いアイデアです。
史料問題も出題データを取っているので、
山川出版の『日本史史料集』に載っていない史料でも、
複数の大学が出題しているものがあるのを知っているんです。
それを「意外と出る未見史料」としてどこかで紹介できないか……
と以前に考えたことがあったのです。
そこで急いで準備して、計34個の史料を入れました。

というわけで、全342ページの大作ができつつあります。
今、最後のチェック作業をしているところです。
価格と発送開始日はもうしばらくお待ちください。
発送開始は7月末くらいになりそうです。
お待たせしてしまった方には、まことに申しわけありません。

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