寺内町は何宗の町?

いよいよ12月です。
1月発売の『MARCH学習院あるあるチェック』のために、
入念な準備をしてきたのですが、例によって追い立てられています。
同じ1月には通信添削教材『きたえる論述−早稲田政経−』も、
発売したいと思っているので、いっぱいいっぱいなのです。
慶應経済にも対応できるようにしたいのですが、
申し込みが多すぎると添削しきれなくなるところが悩ましいです。

今日は、昨年度その教材を使ってくれたO君からの質問を紹介します。
すでに1年近く前にいただいたメールですが、
論述問題のない方にも役に立つはずです。

<Oさん>
おひさしぶりです。去年藤沢に通っていたOです。いつも添削ありがとうございます。二つほどお尋ねしたいんですけど、慶応経済の論述は早稲田政経の論述のように、数あるポイントから取捨してポイントをくみいれてばいいのでしょうか??
あともうひとつは、僕の入試は15日の早稲田法学部からはじまるんですけど、友達の『中央大学法学部』の問題に気になるところがありまして質問させてください。『寺内町としては、一向宗の寺院によって形成された町のほかに、日蓮宗の門徒によって形成されたものもあった』とあり、資料集でしらべたところ『「主に」一向宗の寺院を中心に形成』とあったんですが、「主に」ということは、一向宗の他にも寺内町を形成した宗派はあったということでしょうか??おいそがしいところすいませんがよろしくおねがいします。

<石黒>
慶応経済の論述も同じです。
ただし、どちらかといえば行数(文字数)が多めなので、
取捨選択の際に「捨てる」ことが少ないかと思います。
寺内町の話はかなり細かいですね。
寺内町は寺域を環濠などで囲んだ町ですが、一般的には、
「一向宗(浄土真宗)の寺院によって形成された町」
と考えておいてください。
正確には、日蓮宗寺院の寺内町もあったようです。
門前町も寺社を中心とする町ですが、
最大の違いは寺内町が周囲を濠・土居などで防御しているところです。
ちなみに、慶應向けには、
「寺内町は楽市であることが多かった」
と覚えておくといいでしょう。

『きたえる論述』では出題予想もしているのですが
2007年の早稲田政経の論述問題は、
定番の戦後からの出題ではなかったためハズしてしまいました。
なかなかドンピシャというわけにはいきません。
ただ、慶應経済にはみごとにヒットしまして、
両方を受験したO君にはそれなりに喜んでいただけました。