先日の遠賀川遺跡ではありませんが、通年授業の受講生の中には、
「授業内容が入試レベルに達していないんじゃないか?」
と心配する人もいるようです。
その逆の「こんなに細かいことまで出ないだろ!」
と入試をなめている受講生よりはいいのかもしれませんが、
よけいなことをやっても、入試には役立ちません。
適切なレベルで、入試に出るものだけを習得するようにした方が、
他教科に時間を割くことができて、合格への近道になります。
今日はそんな不安を感じたらしき方からの質問を紹介します。
<Oさん>
南浦和現役館の早慶大日本史でやった範囲の文化史、資料問題、正誤問題で明治大学商学部はたりますか?それと日本史事始は明治大学商学部に対応できますか?
<石黒>
基本的には余裕で足りています。
ただし、文化史、史料問題に関しては、授業内容だけでは足りません。
文化史プリントを全部習得できれば十分ですが、
授業中のあの短いしゃべりだけでは理解しきれないと思います。
また、史料問題についても授業ではランクを伝えているだけなので、
史料問題集に取り組まなければ本当に習得したことにはなりません。
それから、『日本史事始』はどの大学を受験するのにも、
「はじめ」に取り組むべき問題をセレクトしたものです。
ちなみに明治大商学部は非常にオーソドックスな問題なので、
過去には満点や正解率98%の人がいます。
高得点をめざしてください。
明治大学は学部によって難易度や出題形式に違いが見られます。
その詳細はここでは明らかにしませんが、
商学部に関しては、非常に素直な問題が並んでいます。
2006年度入試では、1問ミスという受験生が何人もいたと思われ、
そのせいか、2007年度入試は
非常に難しい用語を数問出題していました。
山川出版の用語集の頻度(1)の用語を出してきたんです。
それが単なる穴埋め問題だったりするものだから、思わず、
「もうちょっとひねった作問をしようよ」
とつぶやいてしまいました。
理系である農学部の日本史の問題の方が、まだ工夫されてるんですよ。
一生懸命勉強した受験生が報われる問題を作ってもらいたいものです。