駿台文庫の問題集

昨日のエントリーをアップした後すぐに、
九州でderutoko.com教材を使ってくれていた
M君からメールが来ました。

<Mさん>
こんばんは。Mです。
ブログを見て思い出したのですが、以前先生にお会いした時に言った駿台文庫の問題集は「日本史B頻出問題演習(上)」「同上(下)」という名前でした。
私はでるとこ教材に出会うまでの大部分をその問題集で過ごしていたのですが、先生の視点からはあの問題集はどう感じられるのでしょうか?
あの問題集は私が個人的に使っていたものですが、少しでも大阪のNさんのお役に立てるならば…と思いメールしました。
同じ境遇だった人間としてはやはり看過できないな、と感じまして(苦笑

<石黒>
僕が持っているものは改訂前のものですが、
解説が変わっていないとすれば、
やはりそこがまずいだろうと思います。
太字をざっと見ただけですが、ほとんど出題されない用語でも、
太字になっているものがちらほらあります。
たぶんその反対に、意外と出る用語が太字になっていなかったり、
そもそも書かれていないだろうとも推測できます。

……と、こんな感じで、なかなかいい問題集がないのです。
たぶん、何も知らない無垢な受験生で、
なんでもかんでも吸収できる人だったら、
不要なものが太字になっていようと、覚え込むことができるのでしょう。
この問題集でも当然それなりの効果はあがるはずです。
でも、僕の場合は「せこい」のです。
めったに出題されない用語は覚えたくないし、
逆に意外と出るなら、ぜひ拾って点差をつけてニヤリしたい。
出題率を知っていると、どうしてもこんな風に考えてしまいます。

先日も河合塾南浦和現役館の生徒からのメッセージに、
「遠賀川式土器は覚えなくていいんですか?」
というものがありました。
たぶん、学校とかで教わったのでしょうね。
さぞや重要単語っぽく。
でもね、それ、××大学で出されたくらいなんですよ。
あきらかにEランク用語です。
そんな用語を拾う余裕があるなら、ノートを完璧にしてください。
たぶん、それはまだできてないと思います。

……なんて書いてるうちに、去年の南浦和の生徒で、
上記の問題集をやっていた生徒のことを思い出しました。
学校の先生に勧められてやっているとのことでしたが、
覚える必要のない解説でも、あちこちにマーカーをかけていました。
ああ……。
それを見たときの哀しい気持ちまで思い出してしまいました。
通常授業を受けている人なら、

授業で理解し、ノートを覚える

これにつきます。
その後に問題集を解いてください。
初心者だったら『読むだけ日本史』しゃべり予習をお勧めします。
その彼女の受験がどうなったのかは知りませんが、
予備校の授業が終わっていない範囲の問題を解いたりせず、
もっともっとノート中心で勉強してほしかったです。

日本史は効率よく修得して、英語にチカラを注ぎたい人は、
ぜひ『日本史事始』をお使いください。
僕の授業を直接受けていない方には、
『読むだけ日本史(1)』との併用をお勧めします。
これで古代~近世の範囲は、かなり習得できると思います。