仕事に対する情熱を持てるのか?

今年大学に合格したM君から、変わった悩み相談メールが来ました。

<Mさん>
最近非常に疑問に思うところがあります。「確かに今頑張るというのは人生の中で一番決定的だけど一体どこまで”首をつっこむ”べきだろうか」と。高校の時から「将来大物になってやろう」と志を保ってやってきた僕ですが、今果たしてそれがどれほど有効なものなのか、甚だ疑問に思っているところです。というのも、そもそも頑張ろうと思ったのが「大切な人と満足に生活ができるような稼ぎを得たい」という考えでしたので、このまま頑張り続けて仕事人間になってしまったらどうしようと最近気づいたのです。(中略)確かに仕事をし、周りに期待されるのは光栄で充足感にあふれたものだとは思いますが、一度関わりをもってしまったら「もうやめた」が通用しないのが大人の世界であり、所謂”勝ち組”の生きる世界なんだと痛感しています。ズバリ先生も今その世界にいるのだと思いますが、正直僕は先生ほど「仕事に対する情熱」を持てそうにないので、僕はそこまで仕事に没頭し仕事一本で過ごせるのかが凄く疑問になってきたのです。

<石黒>
この時点でそういう悩みをもったとはまたおもしろいですね。
たしかに「仕事人間」になってしまって
家庭を顧みない夫というのは意味がない気がしますね。
やはりそこは両立するために
「必ず週1日は仕事を休んで家族とすごす」
などという決めごとを守る必要があるでしょうね。
それでも勝ち組になるためには、
いろんなものを手早くこなせないといけません。
かといって睡眠時間を削りすぎて早死にしてしまうのも
これまた不幸ですから、そのバランスに悩まされるでしょうね。

ところで、M君が就く仕事というのは何なのでしょうねえ。
世の中には自分の仕事を、
一般の人が感じるように嫌なモノとはとらえておらず、
楽しくて好きなモノと感じている人も結構います。
僕自身もそのタイプです。
数年前からは「やりたくない仕事は断る」ことにしたので、
普通のサラリーマンのように
仕事に対してストレスを感じることはありません。
もちろん決してラクではありませんが。
だから、M君も思わず没頭してしまう仕事が見つかった時には、
「仕事に対する情熱を持てそうにない」
なんて悩みも解決してしまう気がします。
家族と過ごす時間についても、
もしその仕事が夫婦一緒にやるものだったら
四六時中一緒ってなりますよ。
そういう観点で仕事を選ぶのも一つの手でしょう。

というわけで、
自分の能力を高めさえすればどうにでもなれるはずです。
多方面の経験をする中で伸びた能力が、
進むべき道を決めてくれるでしょう。
その能力の中には学力的なものだけでなく、
対人交渉能力なども含みます。
出会った人との縁によって進むべき道が決まることもあるでしょう。
ただ、社会人になる前のどこかで、半年間くらいなら
怠惰で堕落した日々を送ることもあってもよいと思います。

メールだけでの相談なので、
どこまで適切に答えられているかわかりませんが、
悩むことは全然悪くないと思います。
いろんな人の生き方を知るためにも、
たくさん本を読むのは良いことだと思います。
別に成功談というわけではなく、普通に小説などでよいのです。
その小説の世界にどっぷり漬かったら、
登場人物の考え方をたくさん学ぶことができるでしょう。
自分とは違う考え方を知るには、読書というのは非常に良い方法です。
動き続ける映画とは違って、
途中で止まって思いめぐらすことができるという意味でも、
読書は良いと思います。

さて、そんな人の相談に乗っている場合ではなくなってきました。
来年度以降で、大きな仕事の話があって、
それを引き受けるかどうかで、非常に難しい決断を迫られています。