近現代の学習法(2)

昨日に続いて近現代の学習法の質問にお答えします。
今日は通年授業を受けていない人向けの話です。

<Wさん>
こんにちは、地方受験生のものです。お忙しいと思われますが、お時間があればお返事お願いします。石黒先生の授業を受けることができないので、石黒先生が販売されてる教材で勉強を進めていくつもりです。××(編注:予備校名)に行っているのですが、石黒先生の教材と比べると、どうも内容が薄すぎる気がするのです。浪人生なので、日本史で差をつけたいと考えてます。そこで、××の授業と併用して石黒先生の教材で1年やっていこうと思ってます。そこで、質問なんですが
(1)近代以前の問題集は何を使えばいいんでしょうか?
問題集をやるというより、石黒先生の資料問題、日本史事始、正誤問題、文化史をきっちりやっていけばよいのでしょうか?自分が目指してるレベルは、早慶受験で日本史が武器になるレベルです。全統マーク模試で95点くらいを狙っていきたいと思っています。××のテキストだけを信用してやってると、絶対無理だなと思ったので。一応去年失敗してますんで、これではヤバイと思いました。
(2)夏季中に近現代までやってしまうべきでしょうか?
去年石黒先生のつながる近現代を購入させていただいて、一通り終わってます。問題も全部といてノートも覚えてます。一応去年日本史を一通りやっているので、これからどうやって進めていけばいいのかわからないのです。

<石黒>
返信がかなり遅くなり申しわけありません。
以前にやはり同じようなメールをいただいたことがあります。
「関西の××に通っているけれど、早慶大対策が甘い気がします」
というものでした。
先生方も関西圏だとどうしても、
早慶に対する意識は低くなりがちのようです。
それを derutoko.com 教材で補っていただければ幸いです。
さて、『日本史事始』『あるある正誤問題』
『どこでも史料問題』をお持ちなら、
前近代部分はまずそれをやればいいと思います。
ただし、一番用語が詰まっているのは『読むだけ日本史』ですので、
まず赤字チェックをした上で、黒字部分にも手を回してください。
あの本はすべて出題された内容だけで構成しているからです。
黒字部分であっても、
すべて意味があって書かれているのだと考えてください。
要らない内容を書く余裕はまったくありませんでした。
イラスト部分の短い説明ももちろん拾ってください。
そこに現在執筆中の『難関大用語集解』も使っていただけたら、
前近代は相当細かいところまで拾えると思います。

次に近現代についてですが、
本来は夏には骨組みを習得するくらいでいいものです。
ときどき「夏までに一通り終わらせておくべきだ」
と主張する人がいますが、
近現代はそんな簡単にマスターできるものではありません。
一通りやったなんて言っても、実際のところは
骨組みレベルまでしか習得できてない可能性が高いです。
まずいのはそれで満足してしまう人がいることです。
ほとんどの受験生は、2学期をとおして、
細かい事項を肉付けしていかなければならないものです。
ただ、すでに『でる日講義−つながる近現代−』を、
やり終えているそうなので、
夏には次なるステップに踏み込んでもいいでしょう。
『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』で、
細かい事柄を覚え込んでいくわけです。
方法としては「つな近ノートファイル」にプラスして書き足したり、
場合によっては別紙を用意してまとめを作ったりするのです。
そして過去問をできるだけ解いていってください。
それにしても肝心なことを忘れてはいけません。
地方の受験生が早慶上智に合格するための王道は、
英語を得意科目にすることです。
他教科とのバランスを大切にして日本史の学習を進めてください。