『読むだけ日本史』って日本史入門書?

昨日のW君から返信がありました。
そこにこんなことが書いてあったのです。

<Wさん>
はじめ読むだけ日本史を見たときに薄いから入門みたいな感じなのかなと思ってしまいました。でも、読んでるうちにめちゃくちゃ深いと実感しました。なぜなら赤本をやっていると、読むだけ日本史の中に該当箇所を見つけることができたからです。

どうも僕の本は、第一印象がイマイチなものが多いようです。
以前には『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』を、
「字が大きくてあまり厚くないんですけど、
 こんなもんで大丈夫なんですか?」
って言われたことがあります。
それも、通年授業を受けている生徒に、です。
かなりへこまされましたね。
まあ、中身の充実っぷりがわからない人ってのは、
結局のところはいろんなものが見通せない人ってことで、
受験もたいした結果を出せずに終わるんですが……。

その点、このW君はすごいですね。
すでにこの本が情報満載だってことを知ってるのですから。
今、ふと思ったのですが、世の受験生というのは、
先生の余談に慣れすぎてしまっているのかもしれません。
要するに「授業の全部なんて吸収する必要はない」
と思ってしまっているわけです。
その感覚で僕の授業や参考書を読むと損しますよ?
授業で受験に関係のない余談をすることはめったにないんです。
細かい話もおもしろい話も、99%は入試に出た話です。
この『読むだけ日本史(1)』なんて、
判型や文字数に大変な縛りがありましたから、
できるだけ多くの情報を詰め込みたくて、
冗長な言い回しを極力避けてるんです。
余分な言葉を削ぎ落としきった文章になっています。
それゆえ論述対策にも使えるわけですが……。

そんなわけで、通年授業を受けていない方は、
赤字になっていないからといって無視せず、
黒字部分も思いっきり拾ってください。
その努力は必ず報われますから。
ちなみに冒頭のW君はさらにこうも言ってくれました。

 今でも日本史の授業中は机の横に読むだけ日本史があります。
 ずーっと使ってるので愛着が湧いてきました。

ありがたいことです。結果が楽しみになってきました。
それにしても世の人々というのは、
実に外見で判断するものなんですね。
僕はどうも第一印象がイマイチみたいなので、
せめて出版物くらいは良い印象をもってもらいたいと思っています。
というわけで『難関大用語集解』は、
なんと表紙をプロの人に頼んでしまいました!
derutoko.com 史上初の挑戦です。
ほんとにエライ人に頼んでしまった上に、
3つも候補を作ってもらってしまったから大変です。
今、スタッフ総出で選定しているところです。
それぞれに良さがあって、意見が割れて割れて困るほどです。
さすがプロだな……と変なところで納得しました。
見習うべきですね。
自分に置きかえると、
「どの講座も良くて甲乙つけがたい!」とか、
「どの教材も魅力的で全部ほしくなる!」
と言ってもらえるようでないといけませんよね。

まだまだ奮闘していきたいと思います。