先日、日本史用語のランクについての記事を書きました。
某予備校での授業で示されるランクが変だって話です。
そうしたら、また、そのランクに関する質問をいただきました。
これまたどうも、ヘン、なんですよ。
<Hさん>
お久しぶりです。現役の時お世話になったHです。現役では立教、専修ともに法学部政治学科に合格しました。早稲田に受かってワセヨビにご報告に行こうと思ったのですが、不本意な結果になってしまったので再挑戦します。さて、本日5/5付のブログを拝見しましたが、私も今行ってる予備校の日本史講師に不信感を抱いています。授業初日「私は授業で生徒にハッタリ言う講師が許せない。でも安心してください。△△(編注:予備校名が入ります)には三十年分のデータがありますから。」とか言ってたのに、「国の検定教科書である山川の教科書の欄外まで吸収してください」って聞いた時石黒先生風に言うとかなりうなだれました(笑)なんでもその先生は浪人生用の授業テキストの編集に携わっているということなので「だったら山川じゃなくて三十年分のデータからでるでない教えてくれよ!!もっと中身を濃くして気のたるんだ浪人生をこれでもかこれでもかと追い込んでくれよ!!」と言いたいんですけど……………。△△の講師である先生に聞きたいんですが、△△の日本史データって正直なところどうなんですか?ABCでランク分けし、出題率100回以上はAランク、29回未満はCランクと講師が言っていたのですが、そんなアバウトでいいんですか?
<石黒>
すみません。
僕も△△の講師なのですが、
テキストや模試の作成には関わっていないので詳しくはわかりません。
ただし、以前に△△が告知していた「過去問データ」というのは、
あくまでも過去問の‘画像’データのことでした。
また、早稲田や慶應の問題の難易度については、出題内容が
山川出版の教科書『詳説日本史』に掲載されているか否かで、
難易度を判定されていました。
それ以外の入試分析の話は知りません。
本気で出題率を調べるのはものすごく大変なことなのですが、
最近始まったのでしょうか? 驚きました。
でも、30年分と言うからには最近始めたことではない気もします。
申しわけありませんが、まったくわからないので、
直接その先生に質問してみてください。
そして、ぜひ回答をお知らせください。
しかしこの話、不思議な点がいくつもあります。
まず、ランク分けがABCのたった3ランクしかないのです。
本当に精密に出題カウントを取っていったら、
5つ、6つのランクに分けたくなるものなんですよ。
そして、ランク分けをする目的を考えてみてください。
重要度の高い用語を提示するためですか?
もちろんそれもありますが、よく出る用語を正解するだけでは、
難関大には受かりません。
だから、ランク分けの最大の、そして真の目的は、
教科書・用語集にある用語の中から、
切り捨ててもいい用語を見極めることにあるのです。
全部覚えることなんてできないし、ムダだからです。
というわけで、僕はA~Eランクに分けています。
そして、Eランク用語を切り捨てているのです。
ちなみにひとつ上のDランク用語というのは、
難関大で高得点を取るために必要な用語、という位置づけです。
これを何%拾えるかで、勝負が決まると考えているのです。
出題率の話になると、どうにも止まらなくなってしまいます。
続きはまた明日、お送りします。
●管理人より●
早稲田予備校でオプション講座「でるとこ日本史プラス」を
受講している方にお知らせです。
当講座の受講生には特別に、
『どこでも史料問題−史料編−』に付属する
音声CDのみを販売いたします。
CDでは史料文を細かく区切って読み上げているので、
ワンフレーズ史料判別対策にお勧めなのです。
プラスの授業で習得したことが鍛えられるはずです。
お申し込み方法など詳しい内容は、
受講生宛に個別にメールでお知らせいたします。
derutoko.com に会員登録している方限定となりますので、
まだ登録されていない方は、こちらのページよりご登録ください。
(パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ。)
お知らせのメールは、今月中旬にお送りいたします。