最近はお客様からご注文をいただいて作ることもあるのですが、これがなかなか苦労なんです。焼き物というのは同じように焼いてもその時々の窯で同じものにはなりません。気温や湿度にも左右されるし、手びねりで作っているため同じ大きさ・形にはならないのです。そうした理由でオーダー品というのは非常に苦労します。
今回いただいたオーダーは脚の長い青磁(せいじ)の茶碗でした。珍しい形だったので作るのにだいぶ冷や汗をかかされました。ちょっと弥生土器の高杯(高坏)(たかつき)を思わせる形ですね。毎月読経に来られるお坊さんにこれで抹茶を出すとのことでした。畳の上にこれを置くと、お坊さんが腰を折らずとも茶碗を持ち上げられるわけです。
※左はご売約済みとなりました。