城と茶室をめぐる織田家づくしの旅

センター試験直前期の連休を使って、実家に帰っていました。今回は例によって自転車持参で、です。自由に動き回れることを生かして、あちこち回ってきました。小学生のころに住んでいた場所からわりと近くに、桶狭間古戦場があるのです。信長の奇襲攻撃というのを体感したくて、現場に行ってみたかったのです。

とくに何があるというわけでもないのですが、公園があって、織田軍と今川軍の陣取りと攻撃ルートがわかるように、石や小道がつくられていました。大変おもしろい趣向です。

次に電車から見えるために、前々から気になっていた清洲城に行きました。

これは実物を再現したものではないため、単なる観光地にすぎませんが、中の展示は結構楽しめました。信長時代の清洲が、いかに栄えていたかを紹介していました。この近くの高校に通っていたため、感慨深いものがありました。手前に写っているのが僕の自転車です。

いっぽう、こちらは本物の現存天守閣、国宝・犬山城です。

実家と同じ愛知県にあることから、いつでも行けるからと、ついつい先のばしにしていた城です。さすが現存する最古の天守閣だけあって、渋さが違います。しばらく見とれてしまいました。以前なら間違いなくスケッチしていたところですが、最近はカメラを持ち歩くようになったため、ついつい写真ですませてしまっていけません。しかし、今回にかぎっては写真ですませて正解でした。

というのは、駅に向かおうと観光マップを広げたところ、すぐそばに織田有楽斎の茶室・如庵があることに気づいたからです。「あー、そういえばここに移建されたんだった!」と、あわてて自転車を飛ばし、閉館時間まで30分というなか、走って見回りました。茶室なのに走ってては、侘びもさびもあったもんじゃないのですが、全部見回らないことには気がすまないタチなのでしかたありません。一度見回った後で、如庵だけじっくり見ました。残念ながら室内の写真は撮影不可とのことで紹介できませんが、僕にでも感じられる侘び茶の世界が広がっていました。

家ではよく抹茶を飲みますが、一度こういう本格的な茶室で飲んでみたいものですね。あの狭い「にじり口」をどうくぐるのかが、興味津々なのです。美しい所作というものを見てみたいわけです。

佐賀・長崎の報告はいつになるのでしょう……。