数学選択から日本史に切り替える受験生は結構います。今週だけでも５人から直接相談を受けました。その本人は自分だけの特別なことのように思っているようですが、すでに多数の例を見てきた側からすると、特別なことには思えません。むしろ変な先入観がない分、素直に「受験日本史」を学べる利点があります。
ただし、どうしても弱点なのは「歴史用語に慣れていない点」です。このハンデを乗り越えるべくお勧めしているのが、『読むだけ日本史』を音読する予習です。なぜなら授業は聴くものですから、用語の音に慣れておいてほしいのです。もちろん同時に手を動かして、文字にも慣れておけばなお良いです。しかし、優先順位は音に慣れることです。
……と書きましたが、数学選択どうこうよりも、そもそも日本史が苦手な人は上記の予習をすべきでしょう。そうでなければ、本気で取り組んだ初心者にあっという間に抜かれます。先日、ある校舎の現役生が「理系から文転したんです」と相談してきましたが、なんと彼女は教室の最前列に座って、かなり積極的な姿勢で受講していました。これには僕の方が驚かされました。走り出しは成功していると思います。一方で、まだまだ状況把握ができていない人がたくさんいますから、置いてかれることのないように願います。
