学習院大ちょっとだけ解答速報

2月10日に行われた学習院大法学部入試について、
質問をいただきました。

<Tさん>
藤沢で受講していたTです。度々すみません。昨日学習院大学の法学部を受験したのですが、調べても分からないことがあったので教えて下さい。
(3)〔イ.『日新真事誌』 ロ.『読売新聞』 ハ.『郵便報知新聞』 二.『朝野新聞』 ホ.『東京日日新聞』〕は、条野伝平ら3名の江戸の平民によって創刊された。ついで旧幕臣の福地源一郎が主筆となって、政府の法令、布達を掲載することを特色としていたが、(4)〔イ.『官報』 ロ. 『太政官日誌』 ハ. 『法令全書』 二.『新律綱領』〕が発行されるにおよんで衰退をはじめた。(中略)『郵便報知新聞』は栗本鋤雲を主筆に迎えた。鋤雲は(7)〔イ.小栗忠順 ロ.岩瀬忠震 ハ.勝海舟 二.佐久間象山〕とともにフランスとの提携を進めて幕府の強化をはかり、パリに派遣されて外交を担当した幕臣であった。
という問題です。(4)の選択肢は調べてみたのですが、全て法律などについていっているようなので分かりませんでした。他にも、条野伝平の子供に鏑木清方がいること、朝野新聞が明石藩と松江藩の出資であったこと、万朝報に理想団なるものが設立されたことが出ました。消去法で解けたものも多かったのですが、全て覚えていて当然でしょうか?よろしくお願いします。

<石黒>
(3)ホ (4)イ (7)イ です。
(3)は「福地源一郎」からわかるし、
(4)は「政府の法令、布達」からわかります。
どちらもノート・プリント通りです。
(7)は難問ですが、もしかしたらほかにヒントがあったのでは?
と思いました。
というのは、「条野伝平の子供に鏑木清方がいる」なんてことは、
まず覚える必要がないからです。
鏑木清方が日本画家だったことを知っていたら
解ける問題ではないでしょうか?
もっとも、鏑木清方はめったに出ません。
そして、「朝野新聞が明石藩と松江藩の出資」も必要ありません。
別の解き方で解けるようになっているのでは? と思います。
「万朝報に理想団……」も同じくです。
(3)や(4)につまづいていることと、前回のやりとりから推測しました。

作問者が受験生を惑わそうとしてくり出す攻撃に、
まんまとハマってる受験生って多い気がします。
解答を導き出すためのポイントが見つけられない人です。
どうしてそうなるのかというと、いくつか理由があります。
(1)授業で何が肝心なのかを聴いていない。
(2)問題文の一部にばかり焦点を当てていて、全体をつかんでいない。
(3)ノートを思い出すのがあやふやで、
 設問条件とぴったり合う内容を見つけられない。
……まだまだありますが、これは通年授業を受けている人の場合です。
そもそもポイントを抑えてない授業を受けていたり、
入試に直結していない参考書を使っていたりしたらどうなるのか……。

高校2年生のみなさん、受験日本史を、
教科書学習だけで乗り切ろうとすることの恐ろしさが、
かいま見えたでしょうか?