大学院生の憂鬱

今日は大学入試と直接関係のない話題です。

derutoko.com のスタッフの中には、毎週来てくれている人もいれば、
年に1度くらいのおつきあいの人もいます。
教材の校正担当だとそんな割合だったりするのです。

先日、まさにその校正担当のスタッフが、
ワセヨビに顔を出してくれました。
その際に「今度、大学院の試験を受けるんですよ」
って話を聞きました。
その時は「勉強熱心でエライなあ」と思ったんですが、
後で大学院生の実態を知って大変驚きました。

たまたま別のスタッフが持ってきた
『高学歴ワーキングプア「フリーター生産工場」としての大学院』
 (光文社新書)水月昭道(著)

という本を読んだのです。
まず、第一に驚いたのは、
毎年、大学院生の数は、年々増え続けている、という事実です。
18歳人口が減っているこのご時世に、なんでそこだけ増えるんですか!
おかげで大学院を出ても就職できない人が、
増えてしまっているんだそうです。
なんでも大学教員になりたくて、フリーターをやりながら、
学費を払って大学にとどまり続ける人が多いんだそうです。
でも、18歳人口が減ってるんですから、
大学の教員のポストだって減りますよね?
そして文系の院生の場合は、博士卒では年齢的にかなりいっちゃって、
一般の会社でも就職しにくかったり、
そもそも博士卒自体が敬遠されることもあるようです。

大学院生がこんなに増えちゃった理由は、
文科省や大学側のフトコロ事情がからむのです。
詳しく知りたい方には本を読んでもらうとして、
一つだけ、憤りを感じたことを書きます。
「若者の未来を食いつぶしても痛みを感じない教育者」
って何なのでしょうね。
既得権益にしがみつくオヤジって、
ホントにどこにでもいるみたいです。
だから、学生のみなさんにはお伝えしたいです。
ハタチこえたら「オトナに騙された」は通じません。
自分の人生は「自己責任」でお願いします。