昨日のつづきです。
南部家の所領で幕末に起きた,( 1 )の中心人物は( 2 )であった。
a.佐倉惣五郎 b.高野房太郎 c.磔茂左衛門 d.三浦命助
e.嘉助騒動 f.元文一揆 g.郡内一揆 h.三閉伊一揆
実際にこういう空欄問題が出題されたら、冷や汗が出ますね。
まず「南部家の所領ってどこなんだ?」って思うでしょう。
ボケボケ受験生だと「日本列島の南部だから、九州の藩か?」
なんてトンチンカンなことを考えるかもしれませんね。
まったく逆で、東北の藩なんですけどね。
陸奥盛岡に城を構えた藩で、南部藩とか盛岡藩と言われます。
通年授業を受けてる人はどこでしゃべってたか覚えているでしょうか?
地方のみなさんは『難関大用語集解』の263ページを見てください。
さて、横道はそれくらいにして、本題です。
選択肢を丁寧に見ていけば十分解けますね。
しかも、南部家がわからなくても、解けます。
ヒントはひとえに「幕末」という時期です。
嘉助騒動・元文一揆・郡内一揆の3つは時期がわかるでしょう。
1836年の郡内一揆だけは、
「これも幕末って言うかも?」と不安になるかもしれませんが、
あれは幕領でおきた一揆でしたよ。
「南部家」という条件に合わないのです。
そうすると(1)には三閉伊一揆しか入りません。
となれば、(2)は昨日の話のとおりで三浦命助となるのです。
これを読んでいる人の中には、
三閉伊一揆と三浦命助を、これだけ何度も読まされたのだから、
「どうせなら覚えちゃえ」と張り切る人がいるかもしれません。
でも、僕ならやっぱりそんなことしません。
なぜなら、他に覚えるべきことがわんさとあるからです。
『難関大用語集解』をお持ちの方なら、
それはよーくわかることでしょう。
どうも受験生の中には、学校や予備校で、
ものすごく細かいところまで教わっている人が多いようです。
実際、ある校舎では2学期からの受講生が、
毎週のように「これは出ますか?」と質問に来ます。
その大半が「出ない」用語なのが笑えるのですが……。
たとえ早慶上智クラスを狙う人であっても、
出題率にはこだわるべきだと思います。
ほんの数年の出題データじゃあてになりませんが、
たくさんの大学の十数年分の出題データなら、
「やっぱりここは出て、ここは出ないのか」
というのが浮き上がってくるものなのです。
なかなかおもしろいと思いませんか?