入試直前に暗記カード作り!?(3)

今年、ある予備校の体験授業の後に、
一人の高卒生からカードを使った勉強法について質問されました。
近現代の歴史事項を内閣別に整理するために、
カードの表に一つの内閣名を書き、
裏側に各内閣の時のできごとを書いていたと言うのです。
これはチェック用教材としては良いと思いますが、
暗記用教材としてはどうかと思います。
なぜなら、できごとと内閣を単純に暗記しなければならないからです。
他のできごとと結びつけずにただ暗記するなんて、
わずかな量しかできないだろうし、
そもそも、そんなの歴史の勉強になっていません。
暗記のためにはやはり‘まとめ’を使うべきです。

通年授業で作っていく40面ノートでは、
昭和時代に入ると、内閣別にできごとが整理されていますが、
明治・大正時代の部分はそうなっていません。
それゆえ「内閣プリント」という別のまとめを併用して、
記憶するようにしているのです。
それをパワーアップしたカラープリントが、
『聴くだけ日本史−内閣編−』には付属しています。
これは音声CDによるチェック用教材ですが、
暗記用教材としてまとめをつけているというわけです。

ところで、彼には聞かなかったのですが、
そのカードの裏側ってのは、その内閣の最中のできごとのうち、
どこまでが書いてあったのでしょうね?
たくさん書いてあったら、チェックしたことにはなりません。
一つのできごとから内閣名が言えなければならないのですから。
できごと一つ一つのカードを作っていたのでしょうか……?
それって何枚になるんでしょう?
そういえば、彼は何千枚もカードを作ると言っていました。
カード作りだけで1年が終わりそうです……。

また、言うまでもないことですが、
内閣名が問われるできごとがどれなのかは、
入試問題を調べないとわからないと思います。
ここでも出題データを持っているか否かで全然違ってくるわけです。
derutoko.com では、こうした時期をチェックする教材として、
『聴くだけ日本史−美術史編−』
『聴くだけ日本史−内閣編−』を販売しています。
耳からの記憶効果も考えて、音声CDによる教材となっているのです。
できごと一つ一つをシャッフル再生できるので、
ランダムチェックは当然できますよ。
くわしくはこちらをどうぞ
(パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ。)

ちなみに冒頭の彼は、カードによる学習法の短所を説明しても、
すっきりとは納得できないようでした。
その後、深く考えて気づいていたら良いのですが、
あまり楽観できません。
実はこんなふうに受験勉強を始める前から、差は付いているのです。