校舎で数人の生徒から、早くも新しい問題集についての反響があって、
期待の大きさを感じています。
さて、このブログを携帯からご覧の方で、
パソコンででるとこサイトが見られない方には、
ぜひ読んでもらいたいものがあります。
『日本史事始』の紹介です。
こちらからどうぞ。
ところで、問題集に書いた前書きも紹介します。
これは『日本史事始』にかぎらず、
どの問題集を解く時にもいえることです。
少ない問題演習でも最大限の効果を得るために、
受験生のみなさんは必ず知っておいてください。
●はじめに
今まで、問題を解いてこんな経験をしたことはありませんか?
「答えがわからなかったんだけど、解答を見たら知ってる用語だった。」
受験日本史の用語はいろんな角度から問われるため、一問一答的に理解しているだけでは応用が利きません。確かに「こう聞かれたら、こう答えるべし」というような鉄則もありますが、問われ方が何パターンもある用語もすごく多いのです。そのため、選択問題はもちろん、記述問題であっても、覚えた事柄をありったけ思い出したうえで、その中から何かしらの答えを書くべきです。これをめんどくさがってすぐ答えを見てしまうと、次の2つのソンをしてしまいます。
【1】思い出すことの効果が得られない
人間の記憶は、自分に覚え込ませる努力と、思い出す努力によって定着します。思い出す回数が多ければ多いほど、その記憶は確かなものになります。ちなみに思い出す時に、声に出したり、抑揚やメロディーをつけたり、はたまた手振りをつけたりすると、もっと思い出しやすくなります。
【2】カンで解く能力を養えない
「勘で正解できた!」と言う難関大合格者がいますが、ほとんどは単なる偶然で正解したのではなく、いろんな知識を総動員して推測した上での正解なんです。問題文から時期と分野を確定させ、さらに問題文に使われている用語をチェックしていけば、「このオハナシで問われる用語はこれしかない!」と絞り込めます。それができるのは、歴史事項を覚える時に、いくつもの用語をまとめてひとつかみにして覚えた人だけです。‘バラバラ一問一答覚え’の人は、まるごと思い出しにくいんです。「わしづかんで覚えよう」「セットで覚えよう」としきりに言うのはそのためです。そういう努力を積み重ねたあかつきに到達する境地が、「イマイチわからなかったけど、正解しちゃった☆」なわけです。この経験をくり返すことでひねった問題に対処する力が養われ、やがては入試本番でもビビらなくなっていくのです。
というわけで、解説を読む際には解答の導き出し方にも注目してください。正解以外の選択肢にこだわる必要はありません。また、解説中の<難>も覚える必要のない問題ですが、それ以外は正解してほしい問題です。間違えた問題は1カ月後くらいにやり直してもかまいませんが、本当に肝心なことはやり直すことではありません。自分の覚えるモトとなっているものをパーフェクトにすることです。小さな満足で終わらず、大きな目標達成に向けてがんばりましょう。