またまた悩み相談メールが来ています。この悩みは、現役生も同じかもしれませんね。いよいよ、来週からはワセヨビの高3生の授業が始まりますから、ちょうどいいタイミングです。日本史初心者の方はぜひ読んでみてください。
<Hさん>
石黒先生、はじめまして。先日高校を卒業しまして四月からは浪人生です。今、予備校選びに悩んでいます。日本史をやるなら早稲田予備校(西船橋)に行こうと考えています。そこで伺いたいことがあります。僕は現役の時、政治経済をやっていました。なので日本史については中学生の知識しかありません。早稲田予備校の授業についていくことができるでしょうか。くだらない質問ですみません。
<石黒>
メールありがとうございます。英語などとは違って、日本史は初心者であっても、それほど気にする必要はありません。たとえば、西船校の今年の卒業生でOさんという人がいましたが、彼女は、現役時代に数学をやっていたそうです。しかし、校内模試では常に上位をキープし、日本史がもっとも得意科目になっていました。英語が苦手なんだそうです。それでも、早稲田大学人間科学部に合格しました。でるとこサイトの「おめでとうなみなさん」のところに出てきます。
ただし、もちろん、逆の場合もあり得ます。なかなか日本史の用語になじめない人です。しかし、思うにそういう人は、他の選択科目を選んだとしても、うまくいったとはかぎらないんじゃないでしょうか。要領が悪かったり、やる気を持続できなかったり、「初めてだから」を口実に逃げている人が多いと思います。
そして言うまでもありませんが、千葉県の現役生のように、高校3年生から日本史が始まる場合は、誰もがH君と同じ条件です。学校で授業がある分だけ、現役生の方がトクだと言うかもしれませんが、実際の現役生から聞く言葉は、「学校の日本史なんて意味ないから、授業聞かずに内職してる」だったりします。無駄な時間を過ごす必要のない高卒生のことを、うらやましがる声は非常に多いです。
というわけで、大学受験日本史に初めて取り組む場合に、注意すべきは次の3点です。
1 授業の前に『読むだけ日本史』を音読しておく。
声に出すことで、その言葉を耳、口になじませてください。これだけでもだいぶ落差を縮められるはずです。
2 夏休みに近現代の部分を軽く下準備しておく。
夏期講習では近現代を扱った講座があります。それを使って要領よくやるのがお勧めです。こうすれば、もう2学期は他の生徒と同じスタートラインに立てます。
3 「初めてだから」をいいわけにしない。
もっとも大切なのはこれだと思います。なんでもそうですが、「自分はダメだから」なんて言った瞬間に、自分自身で超えられない壁を作ってしまっていると思います。だから、校内模試は、最初っから飛ばしていくべきです。普通に授業を聞いて、やるべきことをやれば、9割正解できる模試になっています。
4月下旬の授業開始までには時間がありますから、その間に、『読むだけ日本史(1)』を音読し、赤字を書けるようにしておくのがベストです。
あとは、通年授業を受けながらも、でるとこサイトにある、偉人たちのアドバイスや、ブログなどの質問とその答えを見て、常に自分の勉強法を見つめ直すことが大切です。受験というのは、実に、要領の良さが肝心なんだなあと、今さらながら僕が痛感しているところです。