50代からの歴検奮闘記(2)

昨日のNさんから返信をいただきました。そこには「考えて解く」という体験が綴られていました。

<Nさん>
石黒拡親先生
御忙しい中、御返信いただきましてありがとうございます。過分なお褒めの御言葉をいただき大変恐縮いたしております。(中略)
せっかくのメールですので、今回の歴検の問題の中でひとつ印象に残っているものを引用させていただきます。

「フビライが第一次日本侵攻に踏み切った背景には、九州特産の鉱物資源を必要としていたという事情もあったと考えられている。この鉱物資源の名称を漢字2字で記せ。」

というものでした。私はこの事実は知りませんでした。しかし、元は世界各地を侵略していたので軍需品に関係するものか?、蒙古襲来絵巻に書かれていた元軍の‘てつはう’は火薬、火薬とくれば硫黄、このあとの貿易の輸出品でも硫黄が出てくるし、と考えてヤマ勘で当たりました。先生がおっしゃっていた、勉強していたからできたヤマ勘での正解でした。

私は今回、ギリギリの点数での合格でしたが、もしこれが正解できていなければ結果は翻っていたかもしれないと思うと冷や汗が出る思いでした。大学受験問題の方でも特に元寇は異様に詳しい問題を出す大学があると映像教材でおっしゃっていましたね。その他に今回の歴検では日本が元に服属するよう要求してきて斬首された元の正使の名前を記述で出すなどという問題もありました。このエピソードは知っておりましたが名前までは覚えておらず撃沈でした。

これからも映像教材は倍速で何度もみて(1.8倍速ぐらいでみておりますが、最近は先生が入れられるギャグのタイミングも覚えてしまいました)、プリントも繰り返し復習していきながら、さらに肉付けしていきたいと思っています。難解大用語集解も購入させていただきました。
寒くなってまいりましたのでどうかご多忙の中、御身体ご自愛くださいませ。

賢い人というのは、推測で正解したことをたいてい「勘で当たった」と言うものです。それを素人が鵜呑みにすると大失敗が待ってます。これはいわゆる「盛って」話すの逆で、「削って」話しているだけだからです。このNさんも「ヤマ勘」と言いつつ、思いっきり推測していますよね? 早慶上智を狙う受験生は、このプロセスをよくつかんでおいてください。

ちなみに「斬首された元の正使」は「杜世忠(とせいちゅう)」です。これを書かせるわけですからさすがに難問です。たとえ早稲田大学でも、選択問題でしか出題されないと思います。歴検1級おそるべし、ですね。

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