国司が課税率を自由に決められるようになったのは何世紀?

1学期の講義内容の中で、もっともつまづきやすいのが「荘園」、つまり土地制度史です。教科書を読んでも具体的にイメージできませんし、各用語のポイント(問われ方)もよくわからないでしょう。ある程度用語に慣れている人だと、授業後に「いろんなことが結びついて、これですっきりわかりました☆」などと喜んでくれるのですが、初心者だとなかなかそうはいきません。いや、たとえ既習者であっても集中力を欠いてしまうと、わかるはずのものもわからなくなってしまうのです。先日も書きましたが、これが既習者の陥りやすいワナなのです。

さて、その土地制度史の授業を受けた方から質問をいただきました。

<Wさん>
河合塾藤沢校で受講させて頂いているWと申します。こんなお恥ずかしい質問をして良いのかわからないのですが…先日5講の授業で土地制度をやった時に、先生に投げかけて頂いた質問に国司が関わると途端に答えを導けなくなってしまいました。例えば、「初期荘園に国司は協力したのか」や「国司が自由に税を決められるようになったのはいつか」などです。特に後者の方が予想も出来ませんでした(>_<)律令国家の部分の授業も抜け目なく吸収したつもりでしたが、先生の質問に答えられない限りは受験に勝つのは難しいと感じています。先生の質問に素早く答えられるようになりたいので、国司の部分に関して、どう理解すれば良いのか教えて頂きたいです。(後略) <石黒> まず二つの問は、両方とも正解できなければならない問ではありませんでした。1つ目は墾田が輸租田で、租の納入先が国衙であることを考えれば推測できたはずです。一方、2つ目の問は、受講生の注意を引くためになげかけた問です。「こんな問題が出ること知らないでしょ? 用語だけ覚えればすむと思ってたら大間違いだよ!」と。このため正解できる必要はなかったのです。そして、授業を聴いた後ならわかりましたよね? それで大丈夫です。 <Wさん> 昨日質問させて頂いたWです。ありがとうございます。その後、授業の録音を何度も聞き、自分の理解不足に驚きながらもかなり理解を深めることが出来ました!!!毎回石黒先生のすごさはかなり感じていましたが、個人的に今回の授業が1番頭の中の絡まりがほどけた授業でした。学校の授業でも毎日「にやり」させて頂いています。今私が恐れているものは、「地震」と「石黒先生の体調不良」です。お忙しいと思いますが、お身体に気をつけてください。これからもよろしくお願いします!

河合塾の場合、話すスピードが速いので大変だと思いますが、理解できたようでなによりです。それから、身体のことを心配してくださって恐縮です。見た目は不健康そうに見えるようですが、これで意外と健康体のつもりです。パスタの話が多いですが、和食も多いですし。今日もお昼は、さんま・納豆・味噌汁・紫キャベツでした。

ところで、僕がみずから教材を紹介する映像を作ってみました。ぜひ、ごらんください。初めての試みなので、ご意見もお待ちしております。


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