就活に奔走する卒業生たち−これからの受験生に向けて−

先日、西船のそば屋でまたもや卒業生と出くわしました。
立教大に進学したH君です。
スーツを着ていて就活中とのことでした。
そこで驚く話を聞きました。
ネットで就職説明会とかに申し込みをすると、
自分は「満員締切」と断られるのに、
直後に申し込んだ慶應大生は通ったということがあったんだそうです。
彼の友人も同じ経験をしたんだそうで、
どうも大学による門前払いが行われているようなのです。
面接などでも激しい学歴差別を受けるんだそうで、
彼曰く「MARCHが最低ですよ」とのことでした。
そして予備校時代のことをなつかしがって、
こんなことも言ってくれました。
「ミーハーだから浪人して代ゼミに行ったんですけど、
 ここの日本史じゃダメだと思って近所のワセヨビに変えたんですよ。
 あの時、変えてなかったらと思うと……ほんと良かったです」
たしかに授業に来るようになったのは3週目くらいでした。
そしておもむろに鞄からペットボトルを取り出して、
「これ、今日の就職説明会でもらったんですよ。どうぞ」
と、くれました。
ちょうどその日は西船の体験授業の日だったのですが、
大変良い気分で授業をすることができました。
水は授業後にさっそくいただきました。

それにしても就活は大変なことになっているようですね。
大学受験の方がはるかにフェアです。
と思っていたところ、別の卒業生からメールをいただきました。

<Sさん>
石黒先生
突然のメール失礼いたします。ワセヨビ東京本校を2008年3月に卒業したSと申します。石黒先生の日本史を1年間受講し、今は早大社会科学部に通っています。現在就職活動の真っ只中で、いわゆる「自己分析」をしていた際に先生の授業を思い出し、こうしてメールさせていただきました。とはいえ、先生は、絶対に私のことなど覚えていないと思います(笑)。私は授業を休むことはなく、冬期講習などの+αの講座もほぼ受講していました。でも、一番前に座ることはなく、授業前後に質問にも行きませんでした。むしろ、そうした、ある意味先生を崇拝しているようにも見える熱心な生徒達を、少し斜めから見ていました。あの頃の私は恐れていたのです。どんなに講師にカリスマ性があり、優れた授業であっても、それに全てを委ねることが怖かった。もっと言うと、先生の授業にのめり込むには、自分のだめな部分を直視することが必要ですから、それが怖かったのだと思います。先生のコレクションに負けないくらいダジャレ暗記法を沢山開発したり、学校の授業中に40面ノートの復元をしたりと、最低限のことはしていました。でも、先生の求める域には意識的に達しないように、なぜか心でセーブをしていました。今思うと、非常にもったいないことをしていました。あの時の先生の目から、私はどのように映っていたのでしょうか。わかっているんだか、わかってないんだか。やってるんだか、やってないんだか。何だかよくわからない、不思議な子?いや、つまらない意地を張っている、残念な子でしょうか。そんな私の受験結果ですが、早大(社学)・明治(政経・情コミュ)・立教(経済)・学習院(法)・法政(法)など、確か計10の合格通知を頂きました。先生の求める域に達することのなかった私をも志望校に導いてくれた授業ですから、極めていれば一体どうなっていたのでしょうか。
今年の受験シーズンもそろそろ終わり。つまり、次の受験シーズンはもう始まっているのですよね。新たに石黒チルドレンになった生徒さん達に、もし私のように自分のだめな部分を直視することに恐れ、つまらない意地を張っている子がいましたら、何度か諭してあげてください。それでもきかないようだったら、もうそれは仕方のないことですけれど、最後にもう一言だけ、こうお伝えください。現在の就職活動において、早慶とマーチでは雲泥の差があります。いつか痛い目をみるのは、そのちっぽけなプライドを捨てられない自分ですよ、と。
懐かしさからつい、長々と失礼いたしました。先生におかれましては、お体を大切になさってください。そして、これからも沢山の迷える生徒の道標でいてください。
早稲田大学社会科学部3年S

<石黒>
メールありがとうございます。
Sさん、もちろん覚えていますよ。すぐ顔が思い浮かびました。
あまり表情に出ないタイプなのか、
そんなに悪いイメージはなかったのですが、
「全てを委ねることが怖かった」というのを聞いて、
納得した部分もあります。
ただ、復元など最低限のことをしていることが、
Sさんのぬかりないところでしょう。
残念ながら、そこまでできない人が多いのですよ。
そうすると結果は出せなくて当然です。
迷える受験生の目を覚ますための貴重なアドバイスとして、
ぜひブログで紹介させていただきたいと思います。
就職活動は、本当に大変なようですね。
受験で得た教訓が役に立つことを願っています。
ありがとうございました。

河合塾と違いワセヨビには写真付きの生徒名簿があります。
そして、毎月行われている校内模試で順位表が貼り出されるので、
「誰が上位にランクインしたかな?」とチェックしているのです。
だから、結構生徒の顔と名前は一致しているのですよ。
Sさんの名前は高校時代の知り合いの名前とそっくりだったので、
よけいに覚えていました。

というわけで、Sさんからのアドバイスを読んで、
受験生のみなさんはどう思ったでしょうか。
ちょうど来週からワセヨビの現役クラスの授業が始まります。
就活と違って大学受験ならフェアな勝負ができます。
というかむしろ、大学受験が就活の一次予選的になっているわけです。
まだ就職のことなんて考えないかもしれませんが、
本気で奮闘してみませんか?
授業ではそのための一番の近道をお話しします。
そこにウソはないんですよ?