慶應大ちょっとだけ解答速報

18日は早稲田予備校西船校で体験講座がありました。
今年はめずらしい2週にわたる授業という設定でした。
今週もまた、受験日本史の現状認識とサンプル授業を行いました。
そして先週も受講してくださったHさんから、
その後返信をいただいていました。

<Hさん>
お忙しいところご返信ありがとうございます。ブログを読んでいれば、誰だって先生の受験日本史に対する本気さには脱帽すると思います。なんでも、○○先生(編注:某大手予備校の有名講師の方ですが伏せさせていただきます)は太師を頻出だとか、三角縁神獣鏡は出ないだとかを自信を持って言うのです。自分の家は裕福でなく、受験や大学にかかる費用は自費なので、ブログの人達のように親から口を出されることはなく、もう先生の教材は一部を除き、揃えさせていただきました。教材収集に満足するのではなく、足元を見つめ堅実な努力を続けていきたいと思います。その反面、学費を稼ぐために今までアルバイトをしてきました。しかし勉強も帰宅部の人以上にしてきました。テレビも何もかもを止め、僕の受験体勢は今にも火を吹きそうです。偏差値50程度の高校に通ってる僕ですが、やるならとことん魂で、今年のセンター英語では172点をもぎ取れました。英語を上昇気流に乗せ、今年度は日本史に軸を据え早稲田商学部合格を目指したいと思います!これから1年、質問等多々してしまうかもしれないですが、何卒よろしくお願いいたします。

なんとも頼もしい現役生です。
とても高校2年生とは思えません。
さてもう一つ、慶應大の問題で質問を受けました。

<Jさん>
石黒先生、こんにちは。河合塾藤沢校のJです。今日慶應(商)の受験をしたところで質問があります。
文中の空欄(あ)(い)(う)(え)の組み合わせとして最も適切なものを下の選択肢から1つ選べ
19世紀に入ると問屋制家内工業がさらに発展し、需要の多い産業では作業場を設け賃労働者を集めて製品を生産する工場制手工業も行われるようになった。このような生産形態は摂津の(あ)では江戸時代前期からみられたが、19世紀には大阪周辺や尾張の(い)、桐生・足利の(う)、川口の(え)などでもみられるようになった。
1,(あ)醸造業(い)綿織物業(う)絹織物業(え)製陶業
2,(あ)製糸業(い)綿織物業(う)絹織物業(え)鋳物業
3,(あ)醸造業(い)綿織物業(う)絹織物業(え)鋳物業
4,(あ)製糸業(い)絹織物業(う)綿織物業(え)製陶業
5,(あ)醸造業(い)絹織物業(う)綿織物業(え)鋳物業
この問題で1,3に絞りこんだんですけど本当に分からなかったので(え)に鋳物業が3つあるので3を選んだんですけど根本的に間違っていたらご指摘お願いします

<石黒>
見事な解法です。それで正解です。

<Mさん>
慶應義塾大学商学部の問題について質問がありますので、ご回答宜しくお願い致します。「田中角栄は高度成長を促進しながら産業を全国の地方都市に分散させ、それらを新幹線と高速道路で結ぶ構想を打ち出した。この構想は何と呼ばれているか。」この場合は、「列島改造」のみが正解になるのでしょうか?

<石黒>
いや、むしろ「日本列島改造論」のみが正解です。
某予備校が「列島改造」を正解としていますが、
『国史大辞典』では「日本列島改造論」の項目に「構想」と記しています。
これに刃向かえる歴史関係者はそうそういません。

慶應と言えば、法学部で大変うれしい出題がありました。
「第二回日本史道場」でやった問題がしっかり出ていたのです。
あの時、慶應の名前も挙げながら解説していたはずですが……、
喜んでいただけたのでしょうか。
こちらに「ズバリ的中」として紹介させていただきました。

それを言うならこの商学部でもあちこち当たりまくっているんですが、
スタッフに余力があれば紹介してもらいます。
「ズバリ的中」のページは作るのがやっかいなんだそうです。