引っ越し先のマンションがちょっと変わっていて、
玄関から外に出ると屋根のない渡り廊下が伸びているんです。
昨夜はそこに結構雪が積もったため、深夜に雪かきをしました。
ご年配の方ばかりが住んでいるので、
凍結したらえらいことになると思ったからです。
意外と早く解けてしまってつまんなかったですけどね。
さて、立教と青学の入試問題の質問が届いています。
青学は別解が多そうな記述問題を出していて、
クレーム対策ができているのか心配になりました。
<Aさん>
夜遅くにすみません。今日立教の社会学部を受けてきました。空欄補充の問題でわからないものがあったので教えてください!
“大蔵卿松方正義による緊縮財政によりデフレが発生して農民層の分解が進んだ。都市への流入者の中にはこの影響で没落した農民が少なくなかったが、流入者の生活は困窮し、(ホ)と呼ばれる劣悪な環境の地区で暮らす人も多かった。こうした人々の生活はジャーナリストたちによって記録されているが、その代表的なものに横山源之助が1899年に著した「日本之下層社会」がある。”
この(ホ)です。授業でやっていただいた単純問題だったらすみません。よろしくお願いします!
<石黒>
「貧民窟」です。
漢字で記せという条件がなければ「スラム」でも正解かもしれません。
難問です。
<Mさん>
先生こんにちわ。一昨日の青山の問題で判定してもらいたいものがあります。といっても、ささいなレベルの低い問題なのですが…。
イに当てはまる言葉は何か?
一般に、改新の詔は701年に成立した大宝令の令文によって潤色されている箇所が少なくないと見られている。しかし、調についていえば、大宝令では(イ)に課されることになっており、田地を基準として調を課す規定は存在しない。したがって、田の調の部分は大宝令以前の何らかの実態を反映しているものと判断される。
ここを僕は人頭にしてしまいました…。やはり成年男子の方が適切でしょうか?判定お願いいたします。
<石黒>
これは厳密に言うと、別解がありすぎな問題ですね。
ただし「人頭」は文脈としてふさわしくないような気がします。
それは、税の種類を「土地の面積」に課税するタイプか、
「人の頭数」に課税するタイプか分類するときに使う言葉だからです。
ここで問われているのはあくまでも「大宝令では」の話です。
そうすると、最適な解答は「課丁」ですが、
そのわりには空欄のすぐ後に「課」の字があってためらいます。
教科書にしたがうと、「正丁」や成年男子、成人男子、成人男性なども、
解答としてあがってきますが、これだと少丁が含まれなくなります。
大問全体を見ないとなんとも言えませんが、
不合格だった際には文句を付けたくなる問題でした。
<Mさん>
そうですか…。詳しいご説明ありがとうございました。それと、すみませんもう一問よろしいでしょうか?同じく青山の問題です。
以下の史料A、Bを読んで後の問いに答えなさい。
(Aのみです。)
朕惟ふに、更始の時に際し、内以て億兆を保安し、外以て万国と対峙せんと欲せは、宜く名実相副ひ、政令一に帰せしむへし。朕さきに諸藩(1)の議を聴納し、新に(2)を命し、各其職を奉せしむ、然るに数百年因襲の久き、或は其名ありて其実挙らさる者あり。何を以て億兆を保安し万国と対峙するを得んや。朕深く之を慨す。よって今更に藩を廃し県と為す。是務て冗を去り簡に就き、有名無実の弊を除き、政令多岐の憂無らしめんとす。汝群臣其の朕か意を体せよ。
問1(1)(2)に当てはまる語句を答えよ。
(問2はわかったので省略します。)
問3
この詔の後に新たに設けられた藩が一つあるが、それは何か?
この答えをお願いいたします。
<石黒>
普通に廃藩置県の史料ですよ?
未見であっても余裕で正解してください。
問1(1)版籍奉還 (2)知藩事 問3琉球藩です。