日本史受験では、何をどこまで学習する必要があるのかを、
とらえきれていない人が結構いるような気がします。
その焦点がズレているかぎり、
いくら時間をかけて勉強しても何にもなりません。
このFさんからの質問からはその気配が漂っています。
なぜなら、『でる日講義−つながる近現代−』のページに、
その答えが書いてあるからです。
受験日本史の全体をつかんだうえで、
どの教材を使って何を習得するのかを知っておくのは大前提でしょう。
今時、英語を勉強するために、
英和辞典で単語を一つずつ覚えていく人はいないと思います。
<Fさん>
南浦和河合塾で先生の授業をうけています。まだ確実ではないのですが、わけありで9月から塾をやめるかもしれません。そこで、夏休みは先生の近現代の映像教材を買って、それをやっています。9月から先生の授業を受けられないとなると、近現代をやるにはどのようにやったらいいですか?映像教材の内容を完璧にすれば、大丈夫ですか?それとも、映像教材の内容だけでは足りませんか?教えてください。よろしくお願いします。
<石黒>
残念ながら映像教材だけでは十分ではありません。
近現代は骨組み学習と肉付け学習の2ステップで、
完成させてほしいのです。
『でる日講義−つながる近現代−』は最初のステップのための教材です。
そして肉付け学習については以下のブログエントリーをごらんください。
などが参考になると思います。
やっぱり要領の良い人というのは、
わずかな知識・体験からものごとの全体像を想像できてしまう人です。
たとえば近現代の学習をちょっとだけやって、
過去問をいくつか解けば、どのくらい深くやるべきかが、
たちどころにわかってしまう人がいるのです。
早慶上智に受かるのはそういうタイプの人ですが、
そうでない人の場合は、テンネン作戦しかありません。
無邪気にアドバイスに従って、やるべきことをこなすのです。
何をすべきかは、もうすでにブログやサイトで無数に紹介しています。
Yahoo!でもGoogleでもいいので、検索窓に
「でるとこ攻略日本史BLOG」と調べたいキーワードを入れれば、
いくらでも出てくるはずです。探してみてください。
書いてあることが理解できない場合は……、
国語の方が危険水域にあると思います。
それにしても思うことがあります。
「……を完璧にすれば大丈夫ですか?」という質問をする人にかぎって、
‘完璧’のレベルが低い場合が往々に見られるのです。
気楽に‘完璧’って言葉を使いすぎではないでしょうか?
『でる日講義−つながる近現代−』はカンタンそうに見えて、
意外と深いところまで講義していたりします。
もしそこまで習得していたら、
ハイレベル問題に出会った時に、
「あれ? これって映像でしゃべってたヤツじゃない!?」
と驚くはずです。
その逆に習得していなかった場合は、
僕がそれをしゃべっていたかどうかも気づかないんですよ……。
それってもったいないことだと思いませんか?
とりあえず、今、講習では頻繁に、
「通年授業でやったの覚えてる?」とグサグサ刺してます。
くれぐれももったいないことのないようにお願いします。