9月に入ってさすがに時間の少なさに焦り始めた人がいるようです。授業で幾度となく提唱している「しゃべり勉強」を、ようやく取り入れるようになったのか、そのやり方について、相次いで質問がありました。
<Iさん>
(前略)しゃべり勉強なんですが、先生がおっしゃられてからしゃべり勉強で書く回数もだいぶ減ったんですが、自分がやってるしゃべり勉強があってるかどうか不安でして…今は覚えにくいとこはさざえさんかドラえもんを乱用してるんですが、単純な単語はぶつぶつ何回もいってやってるんですが違いますか?
<スタッフ>
しゃべり勉強については、耳慣れない言葉やセット覚えものをひたすらしゃべるだけです。ただし、何でもかんでもたくさん口にすればいいわけではありません。「伊藤博文伊藤博文……」と何度もぶつぶつ言う必要はありませんよね?「単純な単語」と言うのでちょっと不安になりました。繰り返ししゃべることで音が耳について、「いつの間にかすんなり覚えられた」というような実感はないでしょうか?もしないとしたら、しゃべるべきところが適切でないかもしれません。『でる日講義−つながる近現代−』を受講してくださったのなら、disk1の「勉強の仕方」でそのあたりを解説していますので、もう一度聞いて工夫してみてください。ちなみに、しゃべり勉強で一番ステージが高いのは、ストーリーをしゃべることです。
I君からのメールには、でるとこスタッフが返信をいたしましたが、しゃべり勉強にも何段階かのステップがあるわけですね。第1段階は、単にノートやプリントの文字を読み上げていくだけです。第2段階は、ゴロなどの暗記法を取り混ぜながら読み上げるんです。第3段階は、間違いやすい漢字や正誤問題でひっかかりやすい点に、ひとりつっこみを挟んでいくんです。ここまで来ると、授業中に話す注意点をメモしていないとアウトですね。第4段階は、行間までしゃべることです。要するに用語と用語のすき間、関係性をしゃべるわけです。ストーリーテラーになるわけですね。授業内容を相当吸い取っていないと無理です。また、授業の直後に復習しないとダメでしょう。
過去にもしゃべり勉強については、たくさんの人が語っていますから、このブログやでるとこサイトの遺言などを読みあさってみてください。(パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ。)出遅れている人には、最後に衝撃を受けてもらいましょう。実は、3月の時点で次のメールをいただいていました。このY君は高校2年生の段階で僕の通年授業を受講していた人です。
<Yさん>
私は“しゃべり勉強”に高校受験の時から取り組んできました。当時はそれが普通だと思っていたのですが、先生の授業を受けるようになって以来、「早くから良いことに気付いてたんじゃん!」って思うようになりました。しかも日本史以外にも使えるので、これを使わない手立てはないなと改めて思います。定期テストもこれで取り組んでいます。というのも志望の××大学経済学部が指定校にあるからです。(当たり前ですが指定校は取れればOKという程度で、それ一本ではありません)一般で合格するにはまだまだ努力が足りないので、もっと先生の授業を吸い取ってしゃべっていこうと思っています。もちろん英、国もです。
誰の指導があったんでしょうか? いい環境にいましたね。でも、それを言うなら、このブログやでるとこサイトに出会ってあちこちを読みあさり、なおかつ他人のアドバイスを受け入れる柔軟な頭の持ち主だったなら、もっと早くから要領の良いやり方にチェンジできてたんですよ?勉強法はどんどん改善できるものです。一つの場所にとどまっていないで、常に良いやり方を模索していってください。
そういえば、先日の観劇の時に思ったのですが、役者さんたちの多くは、頬がほっそりしていました。あれは発声練習の副作用なんじゃないでしょうか?『しゃべり流ダイエット』ってイケると思うんですがねえ……。