今日は地方の方からのメールを紹介します。
長いので2回に分けてお送りしますね。
<Uさん>
はじめまして石黒先生。
私は同志社大学志望の関西在住のUと言います。浪人期に病気を患ってしまい今はとある大学に通っているのですが、病気も治ってきた今、再度受験をしようと考えています。休学は親の許可が得られなかったので大学に通いながらの受験ということになります。
今回メールさせて頂いたのは日本史の勉強についてご教授してもらえたらと思いメールしました。私は同志社大学の入試問題で日本史を150点満点中130点以上を安定して取る実力をつけたいと考えています。今の実力は過去問6~7割をさまよう程度です。
今は、Z会のはじめる日本史テーマ50の問題の前についているまとめの復元をし、問題を解き、その後、河合出版の関関同立の日本史での演習という形を取ってます。これは5月中に近現代の手前まで終えるペースで進めています。そしてその後じっくり近現代と文化史の学習、そして近世までの復習という形の計画です。文化史はderutoko.comの教材を使おうと考えていたのですが値段に手が出ず、Z会出版の攻める日本史文化史を使おうと考えています。
そして、これだけだとどうも日本史の出来事の流れというものを把握する勉強が出来ていないと感じ、石黒先生著書の読むだけ日本史(1)(2)で流れを掴み、同志社の史料問題対策にはderutoko.com教材のどこでも史料問題を買おうと考えています。他の科目との兼ね合いや大学の授業など、少々時間的にキツイのですがなんとか捻出できるメドはたっています。
ここで質問なのですがこのやり方で150点満点中130点以上を安定してとれる実力はつくでしょうか?また、はじめる日本史テーマ50は解説が無いのというのがネックなので、削って読むだけ日本史(1)(2)にする、というふうにしたほうが良いのでしょうか?どこか改善点などや見落とし点などがあればどうかご教授願います。
石黒先生の授業を取っているわけでもないのに突然のメールですみませんでした。
<石黒>
まず、同志社大の日本史で
「150点満点中130点以上を安定して取る」とありましたが、
これはかなり大変なことです。
独学で数冊の参考書・問題集をやる程度では、
そんなに高得点は取れないでしょう。
簡単に何%とは言えませんが、9割近い点数を目指すのは
独学では非常に難しいと思います。
5~6冊なんかじゃなく、何十冊も問題集をやるなら話は別ですが、
それでは他教科に影響が出てしまうでしょう。
僕の授業を直接受けている生徒には、
9割得点を目指すように提唱していますが、
それは生授業で高密度な説明をし、
かつ覚えるべきものをすべて40面ノートに整理しているからです。
残念ながら、これと同じレベルの内容は、
『読むだけ日本史』と『日本史事始』だけでは得られません。
いつも言っていることですが、
地方の受験生の場合は、日本史を8割程度を目指す勉強に留めて、
英語・国語を伸ばした方が賢明です。
ちなみに、こちらのページで紹介されている佐々木君は、
2003年の同志社大文学部では97.3%、法・神学部では92.8%と
大変な高得点をたたき出しました。
‘遺言’でも語っているように、
ここまでのレベルに達するには、相当な困難があったようです。
8割の壁の高さを冷静に捉えた上で、
自分のするべきことを考えた方がいいと思います。
河合出版の『関関同立の日本史』は、
たしか山川出版の教科書を元に難易度表示をしていたと思います。
入試の出題頻度とはだいぶ食い違っていることに気を付けてください。
一方、Z会の『攻める日本史文化史』は
結構細かくできていると思います。
問題も難しいのも含めて選んでいます。
ただ、まとめの部分には覚える必要のないEランク用語が、
あちこちに入っちゃっていますので、無駄を覚悟でやってください。
同志社大の細かい傾向はここではさすがにお話できませんが、
史料や文化史の比重が大きいので、
おろそかにしないように注意してください。
健闘を祈ります。