ノート覚えか赤本か

この時期になると定番の質問というのがいくつかあります。今日のO君からの質問もその一つです。難関大受験生にとって大いに参考になる話だと思います。どうぞ。

<Oさん>
これからの勉強の仕方でひとつ相談があります。9月頃から過去問をちょっとずつやっています。それで過去問を解く度に先生のノートと文化史プリントさえやっていれば点数は取れるということを感じています。一度赤本のことで質問に行ったときも結局はノートでいけるというのを強く思いました。そこでセンターが終わるまで過去問を解かずひたすら先生のノートと文化史プリントを復元しようと思うのですがどうでしょうか?いちよ過去問を解いて、例えば早稲田なら本当に先生の授業を隅々までゲットしないといけないなとかそういう感じのことは掴めたつもりでいます。それに過去問での間違えも結局はノートの復元が曖昧だってのが結構多いのでノートを完全にした段階から過去問を解いたほうが足りないものが(というよりも完全にした段階で解けないものはいわゆる捨て問として)浮かび上がってくるような気がするんです。過去問を解かずノート、プリント、特別講座の内容を完全にしてから過去問に望むべきか、それとも過去問をやりながらノートなどをやっていくべきか。アドバイスお願いします。

<石黒>
「早慶難関大の日本史」などを受講すればよくわかるはずですが、ノートを覚えておいたうえで、かつ、問題を解くチカラというのもつけないと、早稲田では高得点は取れません。わかりやすい話で言うと、河合塾の早大模試などでは受験者は口を揃えてこう言うんです。「時間が足りなくなった」と。それは、速く解く練習をしていないからです。そして、もう一つ。過去問を解く中で、授業で理解しきれなかったことがさらにわかることも多いのです。要するに、今となっては、授業を聴き直すこともできないため、歴史の流れが正しく理解できているか、ノートの行間がわかっているか、などは、もう、ノートを覚え直すだけでは確認できないのです。厳しい言い方ですが、「ノートだけで8割得点できる」なんてことは、1学期の時点でわかっていることです。そんなことはあたりまえのこととして、ノート覚えと過去問にあたるべきでしょう。過去問をやらずに早稲田に合格できる人は、ほんの一握りのこんな人だけです。

(1)講義の内容をきっちり理解している人
(2)ノートをすみずみまで覚え、史料対策まで万全な人
(3)アチーブメントテストで高得点を出し続けてきた人

自分の状況とよく照らし合わせてみてください。ちなみに、これからの時期の赤本の使い方については以下のエントリーが参考になると思いますので、読んでみてください。https://derutoko.com/blog/20051007/012127