早稲田の商学部ってそれほど難しくない!?

もう6月半ばをすぎました。過去問は解いてみましたか? 簡単に感じたでしょうか、それともこれはヤバイと気づいたでしょうか。以前にも紹介した双子のお兄さんから、こんなメールをいただきました。

<Kさん>
お世話になっております。双子の兄のKです。今はなんとか身のまわりにある手段を用いて勉強しています。夏期講習の難関早慶大対策の授業には出席させて頂くつもりでいますのでよろしくお願いします。この前、弟がアドバイス頂いた通り、今回は映像授業-とことん文化史-の注文をしたくメール致しました。(中略)
それと質問を1つさせてください。早稲田大学商学部についてなのですが…僕は千葉大学の法経学部法学科を第一に狙っています。なので数学にも力を入れているところです。また私立のほうはチャレンジでもあるのですが早稲田商学部を受けたいと思っています。早稲田の受験に国語・英語に加え日本史で行くか数学でいくか悩んでいます。先生のおっしゃる通り6月になって、商学部の過去問を見てみました。難しいと言えばやはり難しいのですが、映像授業でたまに漏らす「早稲田ならここも覚えて」というほどではない気もしたのです。つまり問題の訳が分からないほどではなかったと言いますか…。(まだ自分で分析するには至っていません)
先輩によれば、早稲田商学部なら数学も結構楽だということ聞き問題を見てみると、こちらも頑張れるくらいの難易度でした。もし「商学部と言えどもMarch以上のしっかりとした早稲田対策が必要」であるならば、国立勉強の延長である数学で受けるつもりをしています。入試問題の傾向や注意すべき点などアドバイスがあればお願いします。

<石黒>
まず、日本史の過去問をそれほど難しくなく感じたというのは、すばらしいですね。確かにセンスのいい人だと、なんとなく解けてしまうことはあるようなので、早稲田といってもそれほど恐れることはありません。ただし、問われた部分がたまたま得意なところだっただけかもしれないので、軽率に判断するのは避けるべきでしょう。もう少し問題を解いてみる必要があるかと思います。

それから数学受験の話ですが、もし国公立対策でやってきた数学の能力が高いなら、私立を数学受験することも「アリ」だと思います。数学が得意な人なら、日本史の細かい知識を積み上げるより短時間で、合格レベルに達するのではないでしょうか。ただし数学受験には、解法がひらめかなかった時に大幅に点数が下がるリスクがあります。これまた過去問を解いて検証するしかありません。自分にどちらが向いているか、十分検討してみてください。

<Kさん>
日本史の過去問をそれほど難しく感じなかったというのは、ひとえに先生のおかげだと思います。というのは、弟が先生の授業を録音してきたものを聞かせてもらい、それを聞きながらノートを写すことをしました。そしてちょうどその範囲の問題に目を通したら、「そこまで難しくは…」と感じたのです。これは謝らないといけないことです。僕は、数学や英語など考える科目は結構得意なのですが、量がものをいう社会などはあまり点数をかせげずにいました。しかし、弟のノートを見せてもらい授業の方針を聞いた時は、感動しました。「この勉強こそ!」と思いましたが、時間や金銭的ななことを考えるとそう上手くは行きません。「金も払わずに勝手に!」と言われてしまいますが、しかし僕はどうにかこの勉強をしたく、また先生を頼りにしたくてしたことですので、どうかご容赦願います。これからも多々お世話になることがあるかと思いますが、よろしくお願い申し上げます。
先生のおっしゃった通りもっと問題に触れて、自分に応じた方法をとっていきます。どんどん勉強の範囲が広がって、過去問をみて「あれ?」とならないよう頑張ります^^;

このブログを読んでいる地方の受験生のみなさんのなかで、過去問の正解率が悪い人は、自分が勉強しているものが「本当に入試に出る内容なのかどうか」を、疑ってみた方がいいかもしれません。日本史の先生のなかには、受験日本史よりもはるかに難しい内容を日々研究なさっている方々が大勢いるようです。そうすると入試に出ない事柄の説明に授業時間を費やしてしまって、実は意外と出ている内容を説明できていない可能性があるのです。何が出て何が出ないかは、きちんと記録を取らないかぎり、はっきりわからないものだと思いませんか?

そういえば以前にこんな質問もいただいていました。

<Eさん>
河合塾藤沢現役館で先生の通常授業を受けさせて頂いているEです。今日は過去問についてお伺いします。6月になったので過去問を解きたいと思っています。ただ早稲田大学が第一志望なのですが、最初から早稲田の昨年の問題を解いていいのでしょうか。お忙しいと思いますが、返信宜しくお願いします。

<石黒>
第二志望から解いていたら、第一志望の大学が解き終わりません。他学部まで手を出したら一体、何時間かかることか……。当然第一志望から解き始めてください。

めざす大学の問題レベルを把握することが最優先です。その上で正誤問題・史料問題・論述問題など、どんな形式の問題が出ているかを知りましょう。その次の段階としては、出題される分野について政治史・文化史がどれほどの割合かとか、どの時代が多く出されているかなどを見ていくわけです。手っ取り早く知りたい方には、早慶上智MARCH学習院、立命館などを扱う「日本史道場」をお勧めします。